2011年11月11日金曜日

入魂のおでん

冷たい雨の日。 最近はかなり早めに出社して、静かなうちにディープな仕事をするようにしているので、 なお朝が寒い。昼食は持参のお弁当。 自作の海苔鮭弁。御飯の上に海苔をしいて、自家製の紫蘇葉醤油漬けを巻いた秋鮭、 里芋の煮物、大豆のきんぴら、昆布の佃煮。 午後はまた中途半端な時間に全社ミーティングがあったので、 その前後をお勉強モードで過す。 夕方退社して、また冷たい雨の中を帰る。

帰宅して、すぐに大根の下煮から始める。 近所の格安スーパーなどで買い求めた食材での侘しく孤独な食卓なので、 せめて精一杯の手間をかけて自分を労わることにする。 今週も、幸せを数えたら片手にさえ余り、 不景気を数えたら両手でも足りない一週間だった。

大根を茹でている間に、 厚く剥いた皮は千切りにして、胡麻油で炒めてきんぴらにする。 さらに蒟蒻も下茹で。 茹でた大根を水に放ち、次は煮汁を作る。 鰹節を削ってとった昆布との一番だしに薄口醤油で香りをつけ、 日本酒少しを加え、あとは塩だけで味を決める。 土鍋に煮汁を温めて、隠し包丁を入れた大根、蒟蒻をゆらゆらと煮る。 そのあと火を止めて一旦冷まし、 食事の時間に合わせて練り物と豆腐を入れる。 練り物は何と言っても牛蒡天が必須だ。 練り物を入れてからは、鍋にふたをしてはいけない。 沸騰させないよう気をつけながら温めて、 おでんのできあがり。思い切ってヱビスビールもつける。 あとは、秋鮭ときのこの炊き込み御飯の残り、 大根のきんぴら、若布と麩の赤だし。

夜は最近の就眠儀式本の「年代記」(タキトゥス著/国原吉之助訳/岩波文庫) を読んだり。