冷たい雨の日。 最近はかなり早めに出社して、静かなうちにディープな仕事をするようにしているので、 なお朝が寒い。昼食は持参のお弁当。 自作の海苔鮭弁。御飯の上に海苔をしいて、自家製の紫蘇葉醤油漬けを巻いた秋鮭、 里芋の煮物、大豆のきんぴら、昆布の佃煮。 午後はまた中途半端な時間に全社ミーティングがあったので、 その前後をお勉強モードで過す。 夕方退社して、また冷たい雨の中を帰る。
帰宅して、すぐに大根の下煮から始める。 近所の格安スーパーなどで買い求めた食材での侘しく孤独な食卓なので、 せめて精一杯の手間をかけて自分を労わることにする。 今週も、幸せを数えたら片手にさえ余り、 不景気を数えたら両手でも足りない一週間だった。
大根を茹でている間に、 厚く剥いた皮は千切りにして、胡麻油で炒めてきんぴらにする。 さらに蒟蒻も下茹で。 茹でた大根を水に放ち、次は煮汁を作る。 鰹節を削ってとった昆布との一番だしに薄口醤油で香りをつけ、 日本酒少しを加え、あとは塩だけで味を決める。 土鍋に煮汁を温めて、隠し包丁を入れた大根、蒟蒻をゆらゆらと煮る。 そのあと火を止めて一旦冷まし、 食事の時間に合わせて練り物と豆腐を入れる。 練り物は何と言っても牛蒡天が必須だ。 練り物を入れてからは、鍋にふたをしてはいけない。 沸騰させないよう気をつけながら温めて、 おでんのできあがり。思い切ってヱビスビールもつける。 あとは、秋鮭ときのこの炊き込み御飯の残り、 大根のきんぴら、若布と麩の赤だし。
夜は最近の就眠儀式本の「年代記」(タキトゥス著/国原吉之助訳/岩波文庫) を読んだり。