2011年11月30日水曜日

サブスタンシァル

いつもの通り、限りなくモノローグに近いダイアローグを猫と交わし合う、 めぐり逢う朝のひととき。 tous les matins du monde はかくあれかし。 最近、猫が変な抑揚のある鳴き方をするところからして (「にゃうむにゃね?」みたいな)、この猫の歳も歳だし、そろそろ人の言葉を話し出すのかも知れない。 とは言え、まだ N と M 以外の子音の発音は難しいようだ。

いつもの朝食のあと出勤。 今日は早朝出社に成功したので、ちょっとは実のある仕事に小一時間ほど集中する。 この「実のある」の英語は「サブスタンシァル」でいいのだろうか。 昼食は自作の海苔弁当。 3Q 決算発表を確認して、夕方退社。 夕食は餃子鍋と、そのあとの饂飩。 給料日を無事に迎えられたことを祝い、よなよなエールを一杯。 被雇用者の厳しい毎日の中にも、ささやかな喜びを味わう。 この一口は、サブスタンシァルであると言えよう。 来月も何とか、味噌代とビール代とキャットフード代を稼がねば。

明日の東京は気温が急降下して最高気温も 10 度を越えないとか。 私自身は寒いのが好きなので全く暖房の必要を感じないが、 猫用ホットカーペット(ホット座布団を代用)は今夜のうちに出しておいてやろうか。

2011年11月29日火曜日

女性の好み

曇り空。珈琲で目を覚ます。 昨夜の食事が遅かったこともあり食欲がない。 豚肉でとっただしと、フェットチーネの折れくずを使って、 ヌードルスープを作る。 他に果物とヨーグルトの朝食をとって出勤。 昼食は近所の、三つしかメニュのないインドカレー屋にて、チキンカレー。 (ちなみに他の二つは、キーマカレーと野菜カレー。)

昼休憩に "Dead Famous"(C.O'Connell 著/ Berkely Novel) を少しずつ読み進めている。 マロリー・サーガの始めのうちはそれほど目立たなかった、 マロリーの相棒でアル中で身も心もぼろぼろのやもめ刑事ライカーが、 段々と興味深い人物像を現し、前作あたりから読みどころの一つになってきた。 "Dead Famous" ではそのライカーが、事件の鍵を握る登場人物に恋をする。 相手は、小説の冒頭で妖怪のような姿で登場する、傴僂の障害を持つ清掃員 (後に精神科医が本業であることが分かる)。 天才チャールズが、この女性とライカーを会食に招待して、 彼女の高い知性と温かい心を悟り、 ライカーの女性の好みの良さに感心する、 と言うあたりまでで今日の昼休みは終わった。 まあ、反社会的精神病質者の天才美女マロリーに報われぬ恋心を抱き続けるチャールズと比べれば、 誰だって趣味が良いわけだが。

帰宅して、夕食の支度。 御飯を炊いて、メインは豚肉のタイ風炒めもの。 と言っても、タイ料理のレシピなんて一つも知らないし、 タイに行ったこともないので、あくまで私の想像の「タイ風」。 ナンプラーが入っているから、そう外れてはいないと思う。 ある人の主張によれば、 「ほんとうのタイ料理」とはずばり「汁気の多い炒めものと御飯」 を一緒に盛った皿のことだそうだ。 それならば多分、今日のタイ風は正解に近いと思われる。 溶き卵のスープを添えて食べました。 ちなみに「タイ風」炒めものの出来は「パ・マル。」といった風情だったが、 探求すべき可能性の味を感じた。 近いうちにもう二三度作ってみよう。 食後にアップルケーキと紅茶。

2011年11月28日月曜日

海苔弁当とは

昨夜は夜更かしして 「吸血鬼と精神分析」(笠井潔著/光文社) を最後まで読んだので、少し寝坊。 ヨブ記についての素朴な議論が面白かった。 さて、また月曜日だ。 今週は 3Q 決算発表だが大丈夫かなあと思いつつ、 余った豚肉を塩茹でしつつ、 寒さのせいかやけに懐いてくる猫を足で向こうへ押しやりつつ、 珈琲をドリップする。 朝の冷たい空気がキッチンを洗う中、クロや、綺麗に生きる、ってどういうことかにゃ、 とイタリア協奏曲の乾いた音に呟く。 平日用のいつもの朝食のあと、 お弁当を作って出社。

昼食は自作の海苔弁当。 と言っても、揚げ物は面倒なので、メインは鱈の香り焼き。 貴方はご存知でないだろうから、念のために解説しよう。 一般に「海苔弁当」とは御飯の上に鰹節、さらにその上に海苔を敷き、 その上に白身魚のフライ、竹輪の天麩羅、きんぴら牛蒡、漬物をのせたもので、 弁当屋さんでは最も安価なメニュ、通常300円弱、時には200円台前半で売っている。 「あら、私の知ってるお弁当屋さんにはないわ」と今、お思いになったかも知れないが、 ここでの「弁当屋」とは仕出し屋のことではない。 それはさておき、200 円そこそこという値段は (一度自分で作ってみれば分かるが)本当に驚異的で、 経済学のさまざまな概念が胸を去来せずにはおかない。

何故か急に線型計画問題に興味がわき、終日あれこれ調査とプログラミング。 最近、なんでも Python で済ませたいので、 Python で書かれたモデラからソルバを呼ぶことにした。超らくちん。 でもこういうスタイルのプログラミングは、 真面目にドキュメントを読まずに安易につなぎあわせていると、 思いもよらない理由で動かなかったり、もっと悪い場合には誤動作していたりする。 夕食が遅い予定なので、途中、おやつの鯛焼でエネルギィ補給。

いつもよりずっと遅い時間に退社して、 そのまま御茶ノ水のピッツェリアへ歩く。 某氏の送別会。

2011年11月27日日曜日

パンチェッタとの会話

昨夜、少し夜更かしして 「吸血鬼と精神分析」(笠井潔著/光文社) を読んでいたので、起床も遅くなった。 猫にキャットフードを与え、自分に珈琲と果物とヨーグルトの朝食。 少し事務雑用や洗濯をしてから、朝風呂。 そのあと早めの昼食。 鯵のひらきを網で焼き、白菜の漬物、昆布の佃煮、小松菜の味噌汁と御飯。 鯵の残りで酒を五勺ほど飲む。 こういうのを「猫もまたぐ」と言うのだろうか、 と思うくらい綺麗に食べた。 しばらく昼寝ののち、 午後も掃除などの家事と読書。

夕方、近所のスーパーへ食材を買いに行く。 パンチェッタを手にとって軽く 10 分間は悩んだ。 カルボナーラはパンチェッタを使うに越したことはないが、 言うまでもなく、安いものではない。 そもそもベーコンやハム類は高価だが、これはなお高い。 イタリアもスペインも破産しそうだと聞いているわりに、 輸入品は言うほど安くなっていない。 輸入業者が暴利を貪っているのか、 それとも国内業者の既得権益を保護する関税のせいなのか、 ここで悩んでいてもパンチェッタは答えてくれない。 そう言えば、代官山のイタリア広場(?)ではもっと安く売っていた記憶がある…… いや、しかし今この目の前のパンチェッタが安くないことが問題なのだ。 特に、分不相応に良いハムを朝食用に買ってしまったばかりの今、 この値段は痛い。……ああ、あと二億あれば…あと二億あれば! 深津絵里さんは相変わらず可愛いな…… 今、家に残っているベーコンの残り、あれも悪くない品だし、 丁度使い切れて結構だ。 本格的なカルボナーラは余裕のあるときに外で食べればいい。 ラ・ヴィ・サーンプルを心掛けている私にだって、そんな機会もあるだろう。 ドットール・コグレだって、 「家で作れないものは外で食べて、店に負けない皿を家で拵えよう。」 と言っていた。 いやいや、でも家庭料理だからと言って代用品で済ませる理由にはならない。 しかし、この値段はいくらなんでも…

夕食は、ルッコラとベーコンと大蒜チップのサラダ、 フェットチーネのカルボナーラ、 メインは骨付き羊肉をパプリカ風味でソテーにする。 ソースはフライパンにワインを足して適当に。 付け合わせにポテト。 昨日と変化をつけるためにちょっと工夫してみたが、 羊肉はやっぱり塩胡椒にローズマリィくらいが一番美味しいように思う。 食後に紅茶とアップルケーキ。 夜は料理の仕込みと、読書など。 国産ベーコンでもカルボナーラは悪くない。

2011年11月26日土曜日

地元の図書館へ行こう

今日は良い天気だ。 ロイヤルミルクティ、ヨーグルトと果物の朝食。 朝風呂に入って、湯船で 「吸血鬼と精神分析」(笠井潔著/光文社) を読み始めた。 昼食のメインは豚丼。 大蒜生姜ベースのたれを煮立てたフライパンでしゃぶしゃぶ用の豚肉の両面をさっと焼き、 炊きたての御飯の上にしきつめて、残りのたれの味を調整したものを上からかける。 他に、白菜の漬物、胡瓜と人参のピクルス、小松菜のお味噌汁。

午後は近所の区立図書館に行ってみる。 ずうっと子供の頃を除けば、多分、ふつうの公立図書館を初体験。 と言うのも、大学に勤めている間は大学の図書館が職場にあるので、 他に行く必要もなかった。 さらに言えば、私は興味を持った本は新刊古書を問わず大抵買ってしまうし、 食費より書籍代が低いなんて人としてありえない、と言うくらいの覚悟で暮らしている (私の毎月の書籍代は大体、食費の 3 倍から 5 倍である)。 しかし、この不景気の上に、明日をも知れぬ初老の身、 ああこれからどう暮らしていけばよかろう、 とオロオロアルキの昨今、図書館へ行こう、と突如思い当たった。

さて、調べてみると、私が住む区内には 11 もの区立図書館・図書室がある。 集書分野を分担しているという以外にもそれぞれに特色があって、例えば、 ハヤカワ文庫の全シリーズを第一巻から揃えているなんていう図書館もあれば、 音楽資料に強い図書館もある。 自宅から歩いて行ける範囲にもいくつかあるので、 散歩コースにも丁度良い所を選び、初の地元の図書館探訪。 まず館内を一通りまわって、開架図書など眺める。 次にリファレンスコーナーに行き、T.E.ロレンスの「知恵の七柱」について尋ねてみる。 実は、事前に自分で、この図書館に開架されていることを確認してあったし、 東洋文庫には旧訳と新訳(完全版)の二通りがあることなども良く知っていたが、 テスト(?)の意味で。別に意地悪ではない。 利用カード(区内共通)を作って、完全版の第一巻を借りて帰る。

常温に戻すためラム肉を冷蔵庫から出し、 FM ラジオを聞き流しながら、夕食の下準備を始める。 一通りセットアップが終わってから、 ルッコラと茹で卵のサラダで開始。 次は、ベーコンとえのき茸のスパゲティ・アーリオオーリオ・ペペロンチーノ。 メインは骨付きラム肉を焼いてポテト添えローズマリィ風味。 食後に果物と、ロイヤルミルクティ。 夜も「吸血鬼と精神分析」。

2011年11月25日金曜日

常夜鍋

ちょっと二日酔い気味なので、昼食は温かい蕎麦にしよう、 と心に決めて、朝食のあと出勤。 予定通り、昼食は近所の蕎麦屋に行く。 良い蕎麦屋だと思うのだが、昼時でも大抵待たずに入れる。 おそらく、店の人の愛想が悪いからだろう。 全く悪気はなく単に接客に慣れていないか不得意、という感じなのだが、 おかげで「行列ができる名店」になることもなく、 いつでも気楽に行ける近所のまっとうな蕎麦屋であり続けているのが、 とても有り難い。 予定通りに、けんちん蕎麦を食べる。 身体があったまっていいね。 夕方、金曜日恒例の全社ミーティングのあと退社。 だんだんと気温も下がり、鍋の美味しい季節になってきた。

夕食は常夜鍋。 これはうまいこと考えやがったな、 と思う料理があるものだが、常夜鍋もその一つだと思う。 土鍋に日本酒と水を入れ(私は半々だが、全部酒でなければと言う人もいる)、 つぶした大蒜をひとかけ、 菠薐草や小松菜など青菜を一種類煮て、 豚肉を入れるだけの料理。 豚肉はちょっと贅沢してしゃぶしゃぶ用のものを張り込むと報われる。 私はこれを醤油に紅葉おろし、あれば柑橘類を搾ったりしても食べるが、 ポン酢でも味噌系のたれでも何でも美味しい。 鍋のあとは饂飩がおすすめ。 誰が思いついたのやら、誰が名付けたのやら、 兎に角、うまいこと考えやがったな、と思う常夜鍋。

2011年11月24日木曜日

八丁堀の酒屋

ようやく気温も下がってきた。 朝だけは猫がやけになついてくるので、少し相手をしてやる。 大体はヨーグルトの食べ残しを与えると満足するようだ。 いつもの朝食のあとお弁当を詰めて出勤。 昼食は持参のお弁当。今日は豚肉と白菜の塩炒め丼にしてみました。 他に大根の皮のきんぴら、焼きピーマン、人参のピクルス。 夕方退社して、八丁堀へ。 八丁堀と言えば時代劇の印象だが、今はオフィス街である。 酒屋の二階のバールにて会食。

この二日ほど、 フェデリコ・カルパッチョ氏のエッセイを時々くすっと笑いながら読み直していたのだが、 昨日知人のジュンコから教えられたことには、 カルパッチョ氏専属の翻訳家、木暮修氏は数年前に亡くなったそうだ。 正確に言えば、 日本の酒と女性と食を研究する謎のトスカーナ人「フェデリコ・カルパッチョ」、 またの名を写真家兼イラストレータの梅吉(「ウメキチ」)、 またの名をエッセイストの木暮修氏(「ドットール・コグレ」)のことである。 おそらく「木暮修」も「傷だらけの天使」 (*1) から拝借した筆名ではないか、 ともショウコ (*2) は言っていた。 まだ 48 歳だったとのこと。残念である。

*1: 1974年、75年放映の伝説的TVドラマ。木暮修は荻原健一が演じていた主人公の探偵。死んだと思われていた弟分は、現在警視庁特命課の警部に出世している。
*2: ジュンコ?

2011年11月23日水曜日

たらちり

昨夜食べ過ぎたので、朝食は珈琲と果物など。 朝風呂に入ってから、午前中は寝台に猫と寝転がって読書。 「赤い箱」(R.スタウト著/佐倉潤吾訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)。読了。 こういう毒に薬にもならないミステリ小説は本当に貴重だ(これは褒めています)。 それはさておき、この「赤い箱」の中で、 ネロ・ウルフが「アラビアのロレンス」ことT.E.ロレンスの「知恵の七柱」 に読みふける場面があって、ウルフらしい意見を述べていた。 ロレンスがアラビア人たちに信用されたのは、 女性に対する個人的な態度が正統の伝統的アラビア人の態度と同じだったからだそうだ。 それは微妙なすれ違いと言えなくもないが……なるほど。

昼食もあっさりと、玉葱酢大豆、焼きピーマン、白菜の漬物、 ちりめんじゃこ、若布と麩の赤だし、御飯。 午後も同じ調子で、勤労感謝の日を勤労に感謝しながら過す。 NHK FM の「今日は一日『名曲アルバム』」を流しつつ、 フェデリコ・カルパッチョものや(「極上の憂鬱」「優雅な倦怠」)、 「わたしは花火師です」(M.フーコー著/中山元訳/ちくま学芸文庫)など。 夕食は、たらちり鍋。あとは饂飩。

たらちりはやはり鍋の王道の一つだなあ……と思う。 勿論この種の鍋では、鮟鱇もしくは九絵、 とおっしゃりたい美食家のあなたの意見も良く分かるのだが、 圧倒的なコストパフォーマンスの良さはさておいても、 たらちりの素朴ながらも端正で豊かな魅力は侮り難い、 ということはお認めいただけるのではないでしょうか。

2011年11月22日火曜日

フェデリコ・カルパッチョ氏の生活と意見

いつもの朝食のあと、お弁当を詰めて出勤。 昼食は持参のお弁当。 大根の皮のきんぴら、焼きピーマン、昆布の佃煮、自家製ふりかけ。 夕方退社して、京橋へ。

今夜はネットワーク・ハッカーの N さんと、 「冬に備えて脂肪をつけよう」という企画でイタリア料理屋にて会食。 フェデリコ・カルパッチョ氏に訊くまでもなく、 イタリア料理には「美味しいものをちょっとずつ食べたい」 などという清貧の美学は存在しない。 その証拠に、500g 入り包装で売られているロングパスタは 6 人分ではなくて 4 人分、 250g 入りのショートパスタは 2 人分、とイタリア人は認識している (カルパッチョ氏によればね)。 昼食も控えめにしておき、 道行で「フェデリコ・カルパッチョの極上の憂鬱」(訳と註・木暮修/幻冬舎) を読みながら心の準備をする。 ちなみにこの本は、かつて「エル・ジャポン」誌で謎のガイジン、 フェデリコ・カルパッチョ氏が連載していたエッセイをまとめたものだが、 何せ連載時はまだバブルの幻から覚めやらぬ 90 年代前半だったので、 今読むと若干の気恥ずかしさを感じないでもない。

今の時間は、私の胃にまだ隙間があれば、 どこかのバーで一杯くらいお付き合いしているかも知れない。

2011年11月21日月曜日

花火師

あまりに良く眠れて寝坊。 いつもの朝食のあと、お弁当のサンドウィッチを作って出勤。 寝坊したせいで、定時出勤になってしまった。 と言っても、弊社はほとんどの社員がコアタイム制度を利用して勤務時間を後ろにずらしているので、 まだ人は少ない。昼食は持参のお弁当。 ベーコンとピクルスにマスタード、胡瓜、茹で卵とピクルスの刻み和えの三種類。

夕方退社して、近所のカフェにて一服。 「わたしは花火師です」(M.フーコー著/中山元訳/ちくま学芸文庫) を少し読む。 文意からして花火師と言うよりは「発破師」の方が相応しそうだがなあ…と思ったら、 訳者の注釈があった。あえて選んだ訳語のようだ。 原語は「アルティフィシエ("artificier")」なので、 発明家や技術者、職人と言った意味も入ってくる。 文章に出てくるくらいならどうとでも出来るが、 そもそも本のタイトルなので悩ましい。 訳者も随分考えた末の訳語の採用だろう。

帰りに肉屋と果物屋で買い物をして、帰宅。 夕食は餃子ときのこと白菜の鍋。あとは雑炊。 食後に蜜柑を一つ。

2011年11月20日日曜日

鯛焼/孤独力

トーストに手製の林檎ジャムを載せて焼き、他に紅茶とバナナ一つの軽めの朝食。 うーむ、シナモンの購入を考慮すべきかな(メモ)。 曇り空で空気もひんやりしているが、 晴れて気温も上がるという予報を信じて洗濯をする。 さらに、お風呂など水廻りの掃除をしてから、朝風呂。 そのあと一週間分のだし仕事。 二番だしまで引いたあとの鰹節と昆布をそれぞれ、 ふりかけや佃煮にしたのち、昼食の支度。 メインは親子丼。玉葱を使わない伊丹流をさらに簡略化し、 三つ葉さえも使わない、卵、鶏肉、海苔だけの私流。 他に玉葱酢大豆、若布の赤だし。

午後も家事の他は、 寝台でカールアップしてレックス・スタウトを読んだり、 うとうと昼寝したりしていた。 途中、お三時に鯛焼と緑茶。 やっぱり僕は鯛焼さ……少し焦げある鯛焼さ……。 天気予報は当たったが、当然ながら洗濯物がぱりっと乾くほどの気候ではない。 白菜を漬けてから、夕食は鶏鍋。あとは雑炊にした。 やはり鍋は美味しい。 体重 60kg を目指して多めに食べるようにしている昨今、鍋は良い手になりそうだ。 私は生きるために食べているのだが、 食べなくてはならない以上、それをできるだけ楽しむのに吝かではない。

夜の読書は "Solitude" (A.Storr 著/ free Pres). この本の内容を一言で表すと、 卑近過ぎる言い方ではあるが、「孤独力」といった感じかな……。

2011年11月19日土曜日

27歳のグールド/悪趣味

朝から雨の一日。 目覚しの珈琲のあと、朝カレーの朝食。 雨の中をあえて、渋谷に出かけ、 先週に続きグールドのドキュメンタリ映画を観る。 今回は「グレン・グールド 27歳の記憶」(クロイター&ケニッグ監督/1959)。 最近、イタリア協奏曲を良く聴いていることもあり、面白かった。

帰りに乗り換え駅の神保町で降りて、洋食屋で軽い昼食。 ビーフパイで生ビールを飲みながら、 「食物連鎖」(G.ニコルスン著/宮脇孝雄訳/早川書房) を読む。読了。 訳者あとがきに「悪趣味すれすれのブラック・コメディ」とあったが、 どちらかと言えば、 「ブラック・コメディすれすれの悪趣味」 なのでは、という読後感。 近くで鯛焼を二つ買って、帰宅。

帰宅して後、外は土砂降りになった。 おやつに緑茶と鯛焼を用意して、読書。 レックス・スタウトのネロ・ウルフものより、 「赤い箱」(R.スタウト著/佐倉潤吾訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)。 冒頭のあたりに「正いとこ(平行いとこ)」と「従いとこ(交差いとこ)」の問題がちらっと書かれていて、 ちょっと感心。 この原作が書かれたのは1936年なので随分と早い。 当時のアメリカでは文化人類学に対する興味が一般的だったのか、 スタウトがかなりのインテリだったのか。 夕食は、しめじとアンチョビのアーリオ・オーリオ。 パスタを作ったのと同じ土鍋で、鶏腿肉を焼く。 付け合わせにタルタルソースぽいものも作った。 食後に洋梨を一つ。

2011年11月18日金曜日

新しい外国語コミュニケーション方法

あまりに良く眠れて寝坊。 風邪をひきそうな微妙な感じ。 いつもの朝食のあと出勤。今日はお弁当作りはなし。 昼食は神保町のインド料理屋にて、 キーマカレー、ナン、サフランライスなど。 午後、毎週恒例の全社ミーティング。 夕方退社。 近所のカフェで、カプチーノを飲みながら一人反省会。 夕食は近所のバーにて、 フォアグラと千住葱の味噌焼きなどでワインを少し。 体調がもう一つなので、今日は料理をしない方針でした。 八百屋で週末用の食材を買ったりして帰宅。 白菜が変に安いなあ。

今日、昼食に行ったインド料理屋は、 女性客と外国人客が非常に多い店だ。 それはさておき、 近くのテーブルに技術者らしき二人連れがいた。 一人は日本人で、一人は英語ネイティヴの外国人と思われた。 ちょっと奇妙だったのは、 片方が日本語で話し続け、もう一方が英語で話し続けたことだ。 「それは分かってるんですけどね、部品は二週間先まで納入できない、って現場が言ってるんですよ」 "I understand that situation, but I dare say, This is quite..." 勝手にしゃべっているのではなくて、会話がきちんと噛み合っており、 二人は充実した議論を繰り広げていた。 おそらく二人ともが互いに、 (自分にとっての)外国語を聞いて理解できるのだが話すのは苦手、 ということなのだろうか。 最初は異様に思えたが、聞いている内に、 これはうまいコミュニケーション方法なのではないか、 と感じてきた。 最近、社内の公用語を英語にする会社などがあるらしいが、 この方法を取り入れてみたらどうだろう。 会議などでも、全員自分の母国語でしゃべるのである。 私の今日の体験からすると、この方法は思いがけなくも「可能」であり、 言語間の不公平がない。

2011年11月17日木曜日

梯子の真ん中に座る

朝食のあとお弁当を作って出勤。 最近出社時間が早いので、 出社の時点ではオフィスにはまだ二三人しかいない。 昼食は持参のサンドウィッチ。 焼いたハムにマスタード、胡瓜とマヨネーズ、 茹で卵と胡瓜のピクルスと玉葱の刻み和えの三種類。 夕方退社。 偶然、某国の国王夫妻をお見かけした。 何か幸せのお裾分けのようなことでもあるかしらん。

ちょっと風邪っぽい気がするなあ。夕食は身体のあたたまるものにしよう。 近所の肉屋で鶏肉を買い、 鶏肉、生姜、長葱、人参の雑炊を土鍋で作る。 他に、玉葱酢大豆、焼きピーマン、大根の皮のきんぴら。 食後に洋梨を一つ。

壁に梯子が立てかけてある。 梯子の先を壁に触れさせたまま、ずるずると梯子の足を引っぱっていく。 この時、梯子の丁度真ん中の点はどのような動きをするか。 高校生程度の「軌跡」の問題の初歩だが、 どうしてこの答は、ちょっと意外な気がするのだろう。 ピタゴラスの定理から、あるいは、 初等的な幾何学からも、 梯子の中央から原点までの距離が常に一定で梯子の長さの半分であることは、 すぐに分かる。ほとんど自明と言ってもいい。 それくらい当たり前なのだが、なぜだかちょっと意外。

(この図は、ヴィジュアルアート用プログラミング言語 Processing で作った。 プログラムを書くとなおさら明らかなのだが、 それでも表示される絵はなぜか面白い。)

2011年11月16日水曜日

茶の葉

今日はちょっと寒いので、快調だ。 今年の秋は暖か過ぎる。 早く冬になってほしいなあ。 窓を全開にして冷気も味わいながらの朝食。 爽やかでいい気持ちだ。 そのあと、お弁当を詰めて出勤。 昼食は持参のお弁当。ちりめんじゃこ、焼きピーマン、 大根のきんぴらがおかずの、海苔弁当。 昼休憩に神保町散歩。 古本屋の百円均一台でレックス・スタウトのネロ・ウルフものを何冊か買う。 夕方退社。 日の落ちるのが随分と早くなった。

帰宅して、夕食の支度。 おでんの最後の残り。冷酒を五勺。そのあと長葱、玉葱、人参の煮麺。 食後に洋梨を一つ。待った甲斐あって、美味しく熟していた。 夜は明日のお弁当のサンドウィッチ用に具の仕込みと、読書など。 "Solitude" (A.Storr 著/ free Press).

茶の葉、と言っても、某物理トリックの元祖として有名なミステリの古典ではない。 この前、友人の結婚式でスピーチをしたら、 その御礼にと茶の葉を使う香炉をもらった。 うーむ、和なアロマテラピーというところだろうか。 おかげで寝室がお茶の良い香り。

2011年11月15日火曜日

ちくわの穴

いつもの朝食のあと出勤。 今日はまた寒い。暖かかったり寒かったり忙しい気候だ。 昼食は持参のお弁当。 吉田戦車の「ちくわの穴確認弁当」を再現してみた。 夕方退社して、某所にて勉強会ののち、帰宅。 遅くなったので夕食は、すぐに出来るもので、 焼き餃子、冷奴、玉葱と人参のピクルス、えのき茸と長葱の中華スープ。

ちょっと前、コスト削減策の果てに、 お菓子の製造メイカなどが値段はそのままで商品分量を減らす作戦に出ていることが話題になった。 確かその頃、「ちくわの穴が大きくなっているのでは」 という疑惑も巷間をにぎわせた(と言うほどでもないけれども)。 これが「ちくわの穴確認弁当」の背景。

2011年11月14日月曜日

偽豚汁

いつもの朝食のあと、お弁当を作って出勤。 昼食は持参のお弁当。薩摩揚げ、里芋の煮物、大豆のきんぴら、 人参と大根葉のピクルス、海苔。 夕方退社して、近所のカフェにて一服。 "Dead Famous" (C.O'Connell著 / Berkley Novel) を少し読む。ようやく丁度半分あたりまで来た。 珈琲豆を買って帰る。

帰宅して夕食の支度。 御飯を炊いて、焼き餃子、里芋の煮物、胡瓜のピクルス、偽豚汁。 豚汁と全くレシピで豚肉の代わりに練り物を使ってみたら、 意外な美味しさ。 喩えて言えば、偽・偽海亀のスープのような。 食後に蜜柑を一つ。洋梨を買ってあるのだが、 なかなか熟してくれない。

お風呂に入って湯船で "Solitude" (A.Storr 著/ free Press) を読む。

2011年11月13日日曜日

平行四辺形の君

珈琲で目を覚まして朝食の支度。 秋鮭に大根おろし、玉葱酢大豆、ちりめんじゃこ、卵かけ御飯、偽豚汁。 午前は洗濯の他、私的プロジェクトの作業など。 朝風呂に入って、湯船で 「科学の花嫁 ― ロマンス・理性・バイロンの娘」(B.ウリー著/野島秀勝・門田守訳/法政大学出版局) を読む。 どちらかと言うとエイダ自身より、 母親アナベラの四角四面の理系少女ぶりの突き抜け感が凄い。 バイロンが「平行四辺形の君(princess of parallelogram)」と呼んだだけのことはある。

昼食はロースハムとえのき茸と長葱のアーリオ・オーリオ。 午後も掃除などの家事と読書など。 「食物連鎖」(G.ニコルスン著/宮脇孝雄訳/早川書房)。 イギリス人のブラックさと悪趣味には、時々ついていけないなあ…… と思いつつ怖いもの見たさで読んでいる。 夕食は再び入魂のおでん。ちょっと変化をつけて、 薬味に柚味噌と柚子胡椒。そのあと玉葱の煮麺。

映画を観たからと言うわけでもないのだが、 グールド本を読みながらグールドのピアノ演奏を聴いてみる夜。 本は書庫をしばらく探索ののち「グレン・グールドの生涯」(O.フリードリック著/宮澤淳一訳/リブロポート)を、 曲はベートーヴェンのソナタ「悲愴」「月光」「熱情」、 ハイドンのソナタ最後の 6 曲集を選んだ。

2011年11月12日土曜日

グールドの孤独と凡庸/紀州の酒

ああ良く寝た。珈琲で目を覚ます。 昨日は 12 月なみの寒さで今日は 10 月なみの暖かさ。 寝坊したので、朝昼食兼用。 昭和風のスパゲッティ・ナポリタンを作る。 ちょっと贅沢に茹で卵も散らしてみよう。 食後に蜜柑を一つ。

午後は渋谷に出かけて、 ドキュメンタリ映画 「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」 (M.オゼ&P.レイモント監督/2009) を観る。 この映画の 有名人コメント の中で漫画家の吉野朔美さんが、 天才には孤独であって欲しいと凡人たちは思うものだ、 しかしこの映画にはグールドの凡庸な部分がおさめられていて、 それがよりいっそう孤独を際立てている、 といった発言をしていて、ちょっと感心したので。 ちなみに私は吉野朔美さんの漫画が好きだ。 昔、「少年は荒野をめざす」の連載を読むために、「ぶーけ」を買っていたくらい。

帰宅して夕食の支度。 たまたま和歌山のお酒を入手したので、 御飯を炊いている間に、五勺ほど晩酌。 私が中学高校時代に六年間通学した町で作っている酒で、 全国的にも(わりと)有名だと思う。 最近は「赤字」に「ベア」がキーワードの毎日なのだが、 せめてお酒くらいは「黒字」で「ブル」。 和歌山はあまり酒を造っているようなイメージがないが、 実はけっこう蔵元がある。 例えば、博物学者の南方熊楠の実家も蔵元だった。 秋鮭に大根おろし、玉葱酢大豆、里芋の煮物、 豚肉がないので練り物を使った偽豚汁と、御飯。

2011年11月11日金曜日

入魂のおでん

冷たい雨の日。 最近はかなり早めに出社して、静かなうちにディープな仕事をするようにしているので、 なお朝が寒い。昼食は持参のお弁当。 自作の海苔鮭弁。御飯の上に海苔をしいて、自家製の紫蘇葉醤油漬けを巻いた秋鮭、 里芋の煮物、大豆のきんぴら、昆布の佃煮。 午後はまた中途半端な時間に全社ミーティングがあったので、 その前後をお勉強モードで過す。 夕方退社して、また冷たい雨の中を帰る。

帰宅して、すぐに大根の下煮から始める。 近所の格安スーパーなどで買い求めた食材での侘しく孤独な食卓なので、 せめて精一杯の手間をかけて自分を労わることにする。 今週も、幸せを数えたら片手にさえ余り、 不景気を数えたら両手でも足りない一週間だった。

大根を茹でている間に、 厚く剥いた皮は千切りにして、胡麻油で炒めてきんぴらにする。 さらに蒟蒻も下茹で。 茹でた大根を水に放ち、次は煮汁を作る。 鰹節を削ってとった昆布との一番だしに薄口醤油で香りをつけ、 日本酒少しを加え、あとは塩だけで味を決める。 土鍋に煮汁を温めて、隠し包丁を入れた大根、蒟蒻をゆらゆらと煮る。 そのあと火を止めて一旦冷まし、 食事の時間に合わせて練り物と豆腐を入れる。 練り物は何と言っても牛蒡天が必須だ。 練り物を入れてからは、鍋にふたをしてはいけない。 沸騰させないよう気をつけながら温めて、 おでんのできあがり。思い切ってヱビスビールもつける。 あとは、秋鮭ときのこの炊き込み御飯の残り、 大根のきんぴら、若布と麩の赤だし。

夜は最近の就眠儀式本の「年代記」(タキトゥス著/国原吉之助訳/岩波文庫) を読んだり。

2011年11月10日木曜日

ヴィジュアルアート用言語

いつもの朝食のあと出勤。 昼食は持参のお弁当。 秋鮭ときのこの炊込みご飯、里芋、大豆のきんぴら、大根の葉のピクルス。 午後の中途半端な時間に面談が入っていたので、 その前後は "Processing"(公式サイトウィキペディア項目) のお勉強。 MIT メディアラボ発のヴィジュアルアート用のプログラミング言語で、 使い勝手もいいし、面白い。 事実上 Java なところが私の好みではないのだが、やむをえない。 いま何故、Processing なのかと問われても、 単にふと興味を持っただけで……まあ平たく言えば、趣味です。

夕方退社して、近所のベルギービール屋で夕食。 飲食店業界の景気について新店長とディスカッションをしつつ、 樽生のブラウンビールで骨付き若鶏のファルシなどをいただく。 詰め物はかぼちゃとワイルドライスだった。 帰宅して、ロイヤルミルクティと、生サブレのフルーツサンドウィッチ(まだ残ってた)。

湯船の読書は、今日も 「科学の花嫁 ― ロマンス・理性・バイロンの娘」(B.ウリー著/野島秀勝・門田守訳/法政大学出版局)。

2011年11月9日水曜日

科学の花嫁

いつもの朝食のあと出勤。 昼食は持参のお弁当。里芋、薩摩揚げ、人参と大根の葉のピクルス、昆布佃煮、自家製ふりかけ御飯。 夕方退社して、格安スーパーでお買い物をして帰宅。 夕食の支度。メインは秋鮭ときのこあれこれの炊き込み御飯。 せめて、庶民なりに食卓を秋らしく。 他に薩摩揚げを焼いて生姜添え、 煮大豆の大根おろしポン酢和え、最近定番の超具沢山豚汁。 夜は料理を仕込んだり、読書をしたり。

読書は 「科学の花嫁 ― ロマンス・理性・バイロンの娘」(B.ウリー著/野島秀勝・門田守訳/法政大学出版局)。 エイダ・バイロン(オーガスタ・エイダ・キング・ラブレス伯爵夫人, 1815-1852)の伝記。 チャールズ・バベッジの機械式計算機「解析機関」の開発に協力し、 バベッジのイタリア講演の書籍化を英語訳して膨大な注釈をつけ、 そこに原始的な形の「プログラム」を書き残した。このことから 「人類初のプログラマ」と称されることもある人物。 詩人バイロンの娘でもある。 そのプログラムは、ベルヌーイ数を解析機関に計算させるものだったのだが、 エイダの貢献がどれくらいだったのかには議論の余地がある。 とは言え、伯爵夫人が数学大好き、科学大好きのマニアであり、 恐るべき好奇心と思考力と行動力を持っていたことは明らかで、 自分でもプログラムを書き、 解析機関の原理と可能性を深く理解していたことも間違いない。 とは言え、 訳者あとがきにあるように、 競馬に勝つ確率を頭の中の解析機関で計算していたかどうかは定かではないが (競馬はエイダのマニアックな趣味の一つだった)。 こんな女性がいるならプロポーズしたいくらい興味深い人物で、 もっと長生きしていたらどんな奇妙でスキャンダラスなことをやってのけただろうと思うと、 その早過ぎた死が残念だ。 エイダは子宮癌を患い、 父親と同じ死因(当時の間違った治療法「瀉血」)で、 父親と同じ 36 歳で亡くなった。

2011年11月8日火曜日

今年最高の悪夢

気候のせいだろうか、酷い悪夢を見た。 サイコホラー&サスペンス風の悪夢。 死体の顔に刺繍でメッセージを残す殺人鬼 (通称、ザ・ステッチャー)という斬新な人物造形と言い、 夢なのに「夢オチ」、というメディアを生かし切ったトリッキィで重層的な構成と言い、 「エルム街の悪夢」と「羊たちの沈黙」への洒落たオマージュなど、 どこをとっても私が今年見た夢、悪夢部門第一位は間違いない。 あと二ヶ月でこれを越える作品が深夜上映されることはないだろう。 夢から覚めたあと、 鏡を見て自分の頬に血まみれの刺繍があるのに気付くシーンは相当怖かった。 もちろんそのあと、さらにその夢から覚めたけれど。

いつもの朝食のあと出勤。 夕方退社して近所のカフェで一服。 "Dead Famous" (C.O'Connell著 / Berkley Novel) を少し読み、珈琲豆を買う。 さらに、近所の魚屋で秋鮭の切り身と、練り物の半端の詰め合わせを購入。 立派な品だが、安い。不況だけれど、物価が安いので助かる。 「合成の誤謬」という用語が脳裏をかすめるけれども。 帰宅して夕食の支度。 秋鮭を焼き、具沢山の豚汁、胡瓜と人参のピクルス、御飯。 食後に緑茶と、生サブレのフルーツサンド(お気に入り)。 夜は大豆を煮たり。

2011年11月7日月曜日

食物連鎖

昨夜遅かったせいもあり、寝坊気味。 珈琲、トーストにバタと手製の苺ジャム、目玉焼き、玉葱と人参のピクルス、 ヨーグルトにブルーベリージャム。 お弁当を詰めて出勤。 昼食は持参のお弁当。里芋煮物、昆布佃煮、紫蘇葉の醤油漬、自家製ふりかけ御飯。 夕方、退社。

帰宅して、まずお風呂。 湯船で、 「リテラリーマシン ― ハイパーテキスト原論」(T.ネルソン著/ハイテクノロジー・コミュニケーションズ訳/アスキー出版局)を読む。 御飯を炊いて、肉じゃが、里芋の煮物、胡瓜と人参ピクルス、 大根としめじの味噌汁。 食後に紅茶と、生サブレのフルーツサンドウィッチ。 秋の夜長は読書ですよね。 昨日、新幹線で「装飾庭園殺人事件」を読み終えたので、 次は「食物連鎖」(G.ニコルスン著/宮脇孝雄訳/早川書房)を読む。 和田誠の装丁がお洒落。

アナログTVで地上波デジアナ変換された放送を観て、 もう年末なんだなあ、と思う。大掃除グッズとはね。

2011年11月6日日曜日

京都日帰り

朝から曇り空。夜の間に少し雨が降ったようだ。 目覚しの珈琲のあと、 鰹節をかりかり削って、朝食の支度。 真鯖の塩焼き、肉じゃが、里芋の煮物、菠薐草の味噌汁、御飯。 朝風呂、洗濯、掃除機がけなどの家事。 昼食はしめじとアンチョビのアーリオ・オーリオ、 ヨーグルトと手製の苺ジャムのデザート、紅茶。 午後も家事など。

夕方の新幹線で京都に移動して、某ホテルのレストランにて会食。 およそ三時間の京都滞在で、新幹線日帰り。 車中では考え事と読書。 「装飾庭園殺人事件」(G.ニコルスン著/風間賢二訳/扶桑社海外文庫)。

2011年11月5日土曜日

Tumblr と Xanadu

珈琲、トースト、茹で卵、玉葱と人参のピクルス、チョコレートチーズケーキ。 朝風呂に入ってから、午前中は私的プロジェクトの作業。 昼食はカレーライスと超具沢山の豚汁。二時間ほど昼寝。 午後は読書など。「フーコー入門」(中山元著/ちくま新書)、読了。 夕食の支度。胡瓜のピクルス、しめじ入りのカルボナーラ、 ヨーグルトに手製の苺ジャム。 夜は、里芋を煮たり、読書をしたり。 "Dead Famous" (C.O'Connell著 / Berkley Novel).

Tumblr 愛好者に、 「だって Twitter も Facebook も『リア充』じゃん」 と言われて、 思わぬ角度からの SNS 批判に目が覚める思いだった。

ところで、Tumblr ってテッド・ネルソンの「ザナドゥ計画」(project "Xanadu") の "tumbler" 概念と何か関係があるんでしょうか。 ちょっと検索した限りでは判明せず。 WWW 上をいくら探しても分からないのは当然だったりして。 私自身は、T.ネルソンは天才だと思うし、 いずれ何らかの形で "Xanadu" は実現するとさえ思っているのだが、 もうほとんど誰も「ザナドゥ計画」を知らない。

2011年11月4日金曜日

会食

いつもの朝食。昨夜作った苺ジャムを早速、トーストにのせて食べる。 ジャムも自分で作った方が明らかに美味しいものの一つだなあ……。 お弁当を作って出勤。 昼食は持参のお弁当。 胡瓜、ハム、玉葱と人参のピクルスのサンドウィッチ。 夕方に全体ミーティングがあったので、退社がやや遅くなった。

退社して、そのまま某ホテルに向かう。 夜はホテルの日本料理屋にて会食。

2011年11月3日木曜日

今頃、苺ジャムを作る

今日はかなり気温が上がると聞いていたが、けっこう肌寒い。 朝食の支度。 休日なので和風。真鯖の塩焼き、鶏肝煮、大豆きんぴら、菠薐草と油揚げの味噌汁、御飯。 朝風呂に入って、湯船で 「世界をより良いものへと変えていく」 (K.メイニー、S.ハム、J.M.オブライアン著/ピアソン) を読む。 昼食は味噌ラーメン。 夕食はカレーライスに、 胡瓜と人参の自家製ピクルス、超具沢山の豚汁。

夜は、安く買った「とちおとめ」でジャム作り。 近所の八百屋で何故か今頃、安売りしていたので。 いや、今頃だから安いのか。 家中を苺の甘い香りにしつつ、 「フーコー入門」(中山元著/ちくま新書) を読みながら鍋の番。 バリバリのキャリアウーマンが赤ん坊を押しつけられて、 会社からも追い出されて、転落人生の災難のあげく、 ジャム作りを始める映画って、タイトルは何だったっけ。

2011年11月2日水曜日

パンチ・カード

いつもの朝食のあと、お弁当を作って出勤。 昼食は持参のお弁当。胡瓜のサンドウィッチとハムのサンドウィッチ。 昼休憩に新刊書店で IBM 社百周年本「世界をより良いものへと変えていく」 (K.メイニー、S.ハム、J.M.オブライアン著/ピアソン) などを買う。 IBM って百年も続いてたんだねえ。 夕方退社。 夕食の支度。御飯を炊いて、 豚丼(玉葱、胡麻)、菠薐草のおひたしに鰹節、 里芋の煮物、若布と胡麻のスープ。 食後にロイヤルミルクティとチョコレートチーズケーキを一切れ。 お風呂に入って、湯船で 「ブッダのことば(スッタニパータ)」 (中村元訳/岩波文庫)を読む。

上の IBM の本は宣伝本みたいなものかな、 と思って手に取ったのだが、非常に面白い。 IBM の歴史は情報産業の歴史。 今日読んだところでは「パンチ・カード」の話が興味深かった。 昔のコンピュータは穴を開けた紙のカード(パンチ・カード)でデータを読んでいたのだが、 パンチ・カードの覇権は 60 年以上も続いたそうだ。 60 年間も他の方法が一切現れなかったのだ。 二十世紀前半の企業の規模の発展は、パンチ・カードが支えた、 と言っても過言ではない。 1950 年代の IBM の売上の三分の一は、なんと、 紙のカードそのものの売上だったそうだ。印刷屋みたい。 技術の進歩って、タイミングがちぐはぐにずれていたり、 かと思うと、まるで指揮者がいるかのように、 色んなピースがぴたりと揃うこともあったり、となかなか面白い。 つまり、ほぼランダム、ってことなんじゃないかとも思うけれど。

2011年11月1日火曜日

食べたものリスト

いつもの平日用洋風朝食。 すなわち、珈琲、トースト、ベーコンエッグ、マカロニサラダ、 ブルーベリージャムとヨーグルト、チョコレートチーズケーキを一切れ。 昼食は持参のお弁当。レバ韮炒め、里芋の煮物、大豆きんぴら、自家製ふりかけ御飯。 夕食は真鯖の塩焼き、高野豆腐の冷たい煮物、菠薐草のおひたしに鰹節、豚汁、御飯。 食後に緑茶とどら焼。

たまには食べものリストだけの日記もいいじゃない。 正岡子規の「仰臥漫録」みたいで。