2011年10月17日月曜日

一七五五年、リスボン

いつもの朝食のあと、久しぶりに出社。 昼食は持参の、胡瓜のサンドウィッチ。 昼休憩の散歩の途中、新刊書店で 「アインシュタイン論文選 『奇跡の年』の5論文」(A.アインシュタイン著/J.スタチェル編/青木薫訳/ちくま学芸文庫)、 「世界の運命」(P.ケネディ著/山口瑞彦訳/中公新書) を買う。

夕方退社し、食材を買って、帰宅。 お風呂に入って、湯船で「世界の運命」を読む。英国流のインテリだね。 ジョージ・オーウェルがかつて連載していた「私の勝手」の正統な後継者かも知れない。 もちろん、オーウェルよりずっと温厚ではあるけれど。 御飯を炊いて、だしをひき、夕食の支度。 大豆とひじきと人参の煮物、薩摩揚げ、冷奴、蕪の甘酢漬け、 オクラの味噌汁、御飯。 夜は、じゃが芋と人参とザウアークラウトとソーセージのポトフを仕込む。 朝食用。

私は今年、欧州で最も美しく興味深い場所の一つである、 ポルトガルのリスボンを再訪することにしている。 実は、はるか昔の一七五五年に、 リスボンの中心部は凶暴な地震と津波によって壊滅した。 そして多くの住民は、世界が終わったように感じたのである。 だが、そうではなかった。 多大な費用と年月を要したものの、リスボン市民は、 破壊された中心部を再建し、以前よりもっと美しい街にしたのである。 人類は、偉大なことを行う才能を持っている。 日本の友人たちもまた、その同じ偉大さを見せてくれるに違いない。

二〇一一年、五月 ポール・ケネディ

(「世界の運命」(P.ケネディ著/山口瑞彦訳/中公新書)、「まえがき」より)

私も昔、リスボンに行ったことがありますが、 海に面した七つの丘に彩られた美しい港街でした。 鮟鱇鍋(もちろん肝入り)が美味しかったな。 一七五五年のリスボン大地震では、 街ごと文字通り壊滅、 全市民の三分の二にあたる六万人が亡くなった、 ということを今日初めて知りました。