また 10 時間近く寝てしまった。 珈琲で目を覚まし、しばらく趣味の仕事をしてから、朝食の支度。 冷や御飯にカレー、胡瓜のピクルス、玉葱のレモンピクルス。 朝風呂に入って、湯船で "Dead Famous" (C.O'Connell 著 / Berkley Novel) を読む。 昼寝をしてから、午後は洗濯や掃除などの家事の合間に読書。 「ぼく自身あるいは困難な存在」(J.コクトー著/ 秋山和夫訳/ちくま学芸文庫) を読み返したり。
というのも、チャップリンが「黄金狂時代」から「ロールパンのダンス」の場面を削除しなかったのを後悔していた、 という逸話はどこで読んだのだったかなあ、と気になったので。やはり「困難な存在」だった。 チャップリン映画の中で最も愉快なシーンの一つであり、観客はみんな大喜びした。 観客のアンコールでそこだけ繰り返し上映したこともあるそうだ。 (どんな場面だったっけ、と思われた方のために、YouTube で検索しておいた。 これ "Chaplin in the Gold Rush" (1分02秒)です。) しかし、本人はこれを人目を惹く汚点に過ぎない、と思っていたという。 チャップリンは映画を撮り終えると、「樹を揺さぶって果実を落としておく」とも、 コクトーに述べたらしい。続けて言うには、 枝にしっかりついているものしか残しておくべきではない、と。
夕食は、蒸し鶏の豆苗添え、茄子の煮浸し、ちりめんじゃこにレモン醤油、長芋の味噌汁、 鮭の鮭漬けと大葉の醤油漬けをのせてお茶漬、ヱビスビール。 夜はお風呂に入ってのち、ビールの残りを飲みながら、 コクトーを読み返したりして過す。 前にも書いたが、私は若い頃、「コクトーくらいにならなれるだろう」と思っていた。 青春は赤恥と言うけれど、若いって素晴しい、じゃなくて、恐しい。