左きき練習のため、中華料理屋で飲茶。 自宅で練習した納豆御飯やとろろ蕎麦より難しいもの、 それはあつあつの小籠包だ。 中国人の麺打ち職人に見つめられながら、小籠包を食べる。
私はいまだに、小籠包をいかに食すのが正しいのか知らない。 私の知り合いの一人は、 蓮華の上に載せてから箸で穴を開けてスープを蓮華に出し、 それを飲みつつ、残りも徐々に食べるのが正調である、と主張していた。 確かに、そつのない感じがするものの、やや巧緻に過ぎるきらいもある。 また、小皿の上で二つに割って、スープをつけながら食べる人もいる。 和菓子みたいだが上品で悪くない。 一方、皮を傷つけないようにそっと運んで、 まるごと一つを口に放り込むのが正しい、 と力説する人もいた。 噛んだ時に口の中にあふれ出すスープが小籠包の醍醐味なのだ、 そのために小籠包は一口サイズなのだ、 小籠包を箸でつついたり割ったりするなどとは、 燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんとはこのことだ、と言うわけだ。 火傷の危険はあるが、一定の説得力を感じる。 一体、どれが正しいのか私は知らないので、 ご存知の方は御教授願いたい。 とりあえず、 どう食べるにしても左手では難しいことには間違いなかった。
夜は、K.ジャレットの "The Melody at Night, with You" など聴き流しつつ、フーコーを読んだり。