先週の話だが、昼休みに古本屋の百円均一棚を物色していたら、 近付いて来たおじさんから、「はいこれ」と言って突然、お金を手渡された。 「いえ、困りますから!」とお金を返すと、 おじさんは「あ、中で払うのか」と本を持って店の中に入って行った。 もう初老に入って久しいのに、古本屋のバイトと間違われるほど、 しょぼくれている昨今の私である。 これでも二十代の頃は、 通りすがりのブティックでワンピースを(あくまで単なる興味で)見ていたら、 すり寄ってきた店員さんから「ご試着されますか?」と訊かれるくらいだったのに。 時の流れは、飛ぶ矢よりも速く、昆虫採取セットを持った子供よりも残酷である。
ちなみに、今日は百円均一棚でオコンネルの 「死のオブジェ」(C.オコンネル著/務台夏子訳/創元推理文庫) を発見して購入しました。