2011年4月8日金曜日

ネクタイを結ぶ85の方法

深夜に大きな余震があったせいか、良く眠れなかったような。 7 時半くらいに起床。いつもの朝食。今日も温かい。 自粛ムードが東京に吹き荒れる昨今、 じゃあ私が贅沢をしてやろうかと考えても、 元来つつましやかな生活しかしたことがないので、贅沢の仕方が分からない。 とりあえず、金曜日は「反カジュアルデー」と勝手に決めてみた。 スーツにシャツにネクタイにクリーニング代にと、色々お金が使えそうだから。 ネクタイをケルヴィンに結んで出勤。

ネクタイの結び方に「ケルヴィン」や「キャヴェンディッシュ」 というものがあるが、これは有名な物理学者の名前でもある。 何か関係があるのだろうか? 関係がありそうな気がする理由には、 「ネクタイの数学」(T.フィンク&Y.マオ著/青木薫訳/OH!文庫) という本があって、 この著者二人がキャヴェンディッシュ研究所勤めの物理学者だ、 ということがある。 この本によれば、 ネクタイの結び方は三角格子上のランダムウォークに対応する。 言われてみれば当たり前で、 ネクタイは首と胸のあたりを Y 字型に分割した三つのエリア (首前、右胸、左胸)を順に上からか下からくぐらせることで結ぶので、 三つの方向に前後二つの進み方があるウォークと対応するわけだ。 ただし、ネクタイの長さには限界があるし、ネクタイ結びとしての制限もある。 そういう制限を加えると、ネクタイの結び方は全部で85通りあるのだそうだ。 しかし、ダンディズムとは虚しいもので、 女性の帯の結び方などとは違って、 ネクタイの結び方はどれも結局似たりよったりにしか見えない。 そんな微妙な差に気付く人はほとんどいないだろう。

出勤して、週末らしくゆっくりお仕事。 昼食は持参のお弁当。梅干し、沢庵、御飯。 16 時半くらいに退社して、銀座に散歩に行く。 昔恋しい銀座の柳、あだな年増を誰が知ろ。 三越伊勢丹、松坂屋、日本橋の三越本店など百貨店を見て歩く。 鰻屋で鯛茶漬でも食べていこうかな、と思ったが、 今日は昼間からベルギービールに決めていたのだった。 神保町に戻って、ベルギービール屋で夕食。 復活祭のパテアンクルート、ホワイトアスパラと筍のフランドル風、 春野菜のペペロンチーノ。 その間にグリゼット・ブランシュとゴイヤス・ノエルを一杯ずつ。 19 時半くらいに帰宅。