冬らしい空気の冷たさだ。 いつもの朝食のあと出勤。 丁度、米が切れていて、お弁当はなし。 昼食は近所の中華料理屋にて。 昼休みに新刊書店で、 「ミレニアム2(上・下)」(S.ラーソン著/ヘレンハルメ美穂・山田美明訳/ハヤカワ文庫) を買う。 珈琲豆を買うついでにカフェで一服して、 「2」を少し読み始める。リスベットが数学ガール化していた。 空港で拾った雑誌の記事を読んで、なぜか突如として球面天文学に魅せられ、 そのあと大学の書店で見つけた数学史の本、 特にフェルマーのエピソードに夢中になるという設定。
数学者から見れば、球面天文学を支える球面の幾何学はリーマン幾何学の特別な一例に過ぎないので、 シリアスな興味はひかない。 とは言え、平面幾何とは全く違う性質が簡単に示せて、 なかなか面白いことは確かだ。 例えば、球面上の「直線」とは、 二点間の最短距離であるべきだから、 大円(つまり赤道のように最も大きな円周)になる。 よって、球面上では二本の直線は必ず、二点で交わる。 平面上では、一点で交わるか、全く交わらないか(平行)のどちらかだったので、 かなり様子が違う。 また、平面上の三角形の内角の和は常に 180 度で一定だが、 球面上の三角形では色々な値をとりうる。 例えば、北極点と、赤道上の二点をとって三角形にすると、 内角の和は色んな値にできることが分かるだろう。 ちょっと考えると、内角を指定すると三角形が一つ決まってしまうことも分かる。 実際、球面上の三角形の面積は内角の和だけで表せる。 この公式を求めることも、実は中学生程度の数学で十分可能で、 その証明は非常に面白いのだが、まあ今日はよしておこう。 代わりに一つ、頭の体操。 球面上で最も大きな(つまり面積が最大の) 三角形は、球面全体の面積のどれだけを占めるでしょう。 これは「体操」なので、答は書きません。 分かるまで考える、それが頭の体操です。
夕方退社して、八百屋で果物などを仕入れて帰宅。 夕食は塩鮭を焼いて、他に鶏肝の生姜煮、白菜の漬物、 しめじと隠元と長葱の味噌汁、御飯。 食後に林檎を一つ。