2011年7月12日火曜日

船に乗る

ふと、水が見たくなって、夕方、隅田川へ水上バスに乗りに行く。
浅草から日の出桟橋までの往復。 私の父は苦労人で、子供の頃に両親を亡くし、 高校を卒業して最初についた職業は船員だったらしいが (正確には、一番最初は乗船切符のモギリから)、 別に船乗りの息子としての血が騒いだわけではない。 ちなみに私の名付け親は父が乗務していた船の船長さんだと聞いている。 「啓介」と「トシフミ(漢字は知らない)」の二つを提案されたのだが、 後者は近所に同じ読みの名前の子供が既にいたことと、 私の母が、なんとかケイスケという俳優が好みのタイプだったことから、 前者に決定したとか。

閑話休題。浅草を出発した船は、 吾妻橋を最初に次々と橋の下をくぐっていく。 隅田川には桜橋から始まって、勝鬨橋まで 15 の橋がかかっている。 浅草は始めの桜橋と言問橋の川下なので、結局、13 の橋をくぐった。 セーヌにかかる橋たちのように、それぞれ橋の形が違うのが面白い。 確か、これをテーマにした短編ミステリ小説があったなあ (クイズ:さてこのミステリのタイトルと作者は?)。 行きの船上はわりと人が多かったが、 日の出桟橋から浅草への帰りはほとんど人もなく、 なかなか良い雰囲気だった。 時々、隅田川に船に乗りに来るのもいいなあ。 片道 40 分、往復一時間半くらいで、ちょっとした考え事に丁度良い。