2011年9月28日水曜日

枕頭のコイン投げ問題

いくらでも眠れそう。覚醒とは本来不快なものですね。 カフェオレで目を覚まし、平日の洋風朝食のあと、出勤。 夕方退社して、近所のカフェで一服。 しばらく「宇宙消失」(G.イーガン著/山岸真訳/創元SF文庫) を読んで、珈琲豆を買って帰る。帰宅して夕食の支度。 鰤の漬け焼き、山椒どんこ昆布、酢大豆、鰤と大葉と生姜のお椀、生姜の炊き込み御飯。

昨夜、寝台で「宇宙消失」を読んでいると、 コインを 900 回投げるうちに 10 回以上連続で表が出る確率は 3 分の 1 以上、 という記述があったので、ルイス・キャロルよろしく枕頭の暗算で確かめてみようかなと思った。 しかしほぼ同時に、この問題は難しいんだよなあ、と思い出して、そのまま寝てしまった。 この問題は初歩の確率を学ぶとすぐに計算したくなる一見は易しげな問題だし、 古典的な結果でもあるが、暗算でできるほど易しくない。

まずは、n 回投げたところで初めて 10 回連続表を達成する確率にブレイクダウンするのが味噌で、 これを思いつかないと多分解けない。 (ちなみに、初めて起こった時間や場所で事象をスライスするこのテクニックは、 数学者の道具箱の中でも特に、一般的で強力なトリックである。) ところが、その確率を求めるのも易しくない。 そこで、それらの間の漸化式を立てるのだが、それもまた易しくない。 さらに、それを解くのも易しくないので、母関数を求めるのだったと思う。 この問題を解くもっと易しい方法があるのかどうか知らない。