朝食をとりながら、ダンテの「神曲」(平川祐弘訳/河出文庫) の地獄篇を読む。 一人居てほと息つきぬ神曲の地獄の巻にわれを見出でず、 と詠んだ与謝野晶子だったが、 地獄に自分がいなくてほっとしたのではなくて、 フランチェスカをうらやましく思っての歌なのだろうな、 と第五歌を読みつつ思う。
帰宅してお風呂。湯船で 「苦い林檎酒」(P.ラヴゼイ著/山本やよい訳/ハヤカワ文庫) の続き。 夕食の支度のついでに、あれこれ惣菜を仕込む。 今夜は編み物や書き物などの趣味の活動はお休みして、 「苦い林檎酒」を最後まで読むささやかな贅沢。