2009年6月29日月曜日

アグレッシヴ

8 時起床。朝食は純水と一切れのパン。 今朝も朝から蒸し暑いなあ、と思いつつ、出社。 午前、午後とお仕事。 昼食は神保町名物、「キッチン南海」の黒いカツカレー。 近所で「パイドン」(プラトン著/岩田靖夫訳/岩波文庫) を買って、社に戻る。 やはり今日はかなり集中力が低く、 一日ぼうっとしていたような気がする。 若い人にはまだまだ想像もつくまいが、 年をとると週に一日くらい何もせずに寝転がっていないと、 次の週、次の週とまわっていかないのだよ、いや、ほんとに。 18 時過ぎに退社して、スーパーで食材を買って帰宅。 夕食は冷やし饂飩。 食後にドライフルーツ入りのパンとチーズで、白ワインを一杯だけ。 お風呂に入って、湯船で読書。

「青い蜃気楼」(黒木亮/角川文庫)。 小説風に、かのエンロンの破綻を描いたもの。 エンロンの「アグレッシヴ」とか「クリエイティヴ」と言われた会計手法 (つまり、会計操作だったのだが)って、 もっともっと巧妙なものかと思っていたが意外と素朴だったようだ。 要は、子会社を作ってそちらに資産なり負債なりを移して、 本社の帳簿から見えなくする(業界用語では「オフバランス」する)ことと、 証券化することの二つがポイントで、 それがちょっと複雑になっているに過ぎない。 子会社が約束手形を振り出して本社の株を受け取り、 その株を担保にして資金を集め、 その資金でもう一つ会社を作り、 その会社が本社の持株のオプションを売り出して、本社がそれを買う、 とか、その程度のことで、本当に世間がみんな騙されるのだろうか? 思われているよりはずっと素朴な詐欺がまかり通ったのは、 やはりエンロンのヴィジョンがそれなりに素晴しかったからかも知れない。