2011年2月16日水曜日

コクトーくらいになら

6 時に「バロックの森」で目を覚まし、 「法律(上)」(プラトン著/森進一・池田美恵・加来彰俊訳/岩波文庫) を読む。 7 時起床。今日は気持ちの良い晴天だ。 ベーコンエッグ中心のいつもの朝食のあと、 出勤。今日は中日でお弁当はなし。 私より早く出社していたのは一人だけだった。 一番乗りで出社すると、セキュリティ解除をしなければならないのだが、 実はその方法を良く知らない。 昼食はタイカレー屋さんでチキンカレー。 職場で隣りの天才プログラマが、良いドメイン名を取得した、と言う。 聞いてみると確かに良い名前だ。 いいなあ、とか言いながら、16 時半に退社。

帰宅して、お風呂に入ってから夕食の支度。 たっぷり下茹での時間をとって、ふろふき大根。柚味噌をのせて。 同じく白味噌を使って金目鯛の西京焼。日本酒を五勺ほど。 あとで、胡瓜の板ずり、若布のお味噌汁、御飯。 夜は、 「コクトーの食卓」(R.オリヴェ著/J.コクトー画/辻邦生訳/講談社) を読んだり。 今では本当に恥ずかしいことだが、 僕って天才なんじゃないかな、と思っていた若かりし頃、 コクトーみたいな万能の芸術家になりたいと思っていた。 と言うより、コクトーくらいにならなれるだろう、 と思っていた。若気のいたり、って怖い。

そう言えば、又聞きの又聞きなのでまったく定かでないが、 伊藤清先生が、 「コルモゴロフになろうと思っちゃいけないが、 ディンキンくらいにならなれるよ」と言って若者を励まされた、 と聞いたことがある。 それが若者の特権である。 これまたあやふやで申しわけないが、 確か宝生流のお能の方がおっしゃっていたことには、 下手な人の下はただの人で、ただの人は何万といる、 うかうかしていると下手にもなれないのだよ、とのことである。 若者は手元の低さを恐れずに高いところを見られるがよろしいと思う。