2009年7月18日土曜日

パームレスト

三連休なので、初日は完全休日。8 時半起床。 珈琲、オレンジジュース、ベーコンエッグ、トースト、バナナの朝食。 午前は、洗濯をしたあと、読書など。 昼食は豆腐のサラダと素麺。白ワインを一杯だけ。 午後は昼寝から。 いくらでも眠れそうだったが、3 時間弱にとどめておいた。 夕食まで読書。 夕食は御飯を炊いて、生湯葉の山葵醤油、沢庵、 小巻湯葉とあさつきの味噌汁で、清貧の食卓。 食後に笹巻麩と煎茶。 お麩と湯葉は昨夜、京都のワイン屋から届いたもの。

4 月から毎日かなりの時間、キーボードを叩いているので腱鞘炎らしきものになり、 少し前までペンを持つのすら手首が痛むような状態だったのだが、 パームレストを導入したらすっかり良くなった。 常々、あれって本当に役に立つのかなあ、と疑っていた自分を反省。 ちょっと手首の位置が高くなるだけで全然違う。 こんなに安価でこれほど私の生活を改善したものは、 コスト比で言えば、ここしばらくなかったくらい。 米炊き用土鍋を購入したときも感激したが、 やはり、ものごとをもっと良くするものと、 悪いことを取り除いてくれるものを比較すると、 後者の方がインパクトが大きい。

どんなに素晴しいものを手に入れても、 喜びは急速にゼロに向かって逓減していくものだが、 不幸や痛みや面倒が取り除かれるのはずっとありがたい。 セネカなどストア派が主張している人生の奥義や、 また、ポルノ作家だった頃の姫野カオルコが、 男より瓶の蓋あけ器の方が良い、と書いていたのは、 まさにこのことではないか。 その意味では、「私はあなたをこんなに幸せにできますよ」と言うよりは、 「私はあなたのこんな面倒を取り除いてあげられますよ」 と言う方が、魅力はなくても、実際は良い提案なのかも知れない。 そもそも前者はほぼ確実に嘘だ。幸せは永遠には続かず、翌日から色褪せ始める。 一方、後者は日々ありがたい。 うーむ、パームレスト一つで考え過ぎか……。