9 時起床。珈琲、トースト、林檎ジャムの朝食。 天気はまあまあ。午前中は今年一年を振り返ったり、 お風呂に入ったりしているうちに昼。 昼食は冷蔵庫の残り物で適当に石垣島ラー油鍋。 残った白菜の根本のあたりで、白菜の浅漬も仕込んでおく。 これが今年最後の料理。昼食のあとしばらく昼寝。 そのあとガスレンジとオーヴンの掃除、年末年始用の買い出し。 夕食のための惣菜と、日清のUFOも買ってきた。 食通の友人に知られると絶交されそうなので秘密だが、 私は日清のカップヌードルとUFOが好きだ。 ついでに言えば、カルビーのポテトチップスも好きだ。 一年に数回しか食べないが、買ってあるとその日は少し、うきうきするくらい。 明日、明後日は更新をお休みし、次回の更新は来年の一月一日の夜です。
今年のまとめと反省。
大学を辞職して、東京に引っ越し、某ソフトウェア会社に転職、
と転回したので、前半はほぼその手間だけで過ぎた。
辞職の理由については多くの人に訊かれて、その度に適当に答えていたのだが、
実際のところは「そう予定していたから」。
本当はもう少し続けるつもりだったが、去年あたりにお誘いがあったので、
予定を数年早めることにしたのである。
どれだけ生きられるかは分からないので、予定が遅れるのは困るが早まるのは望ましい。
会社の仕事はようやく社内の様子が分かってきたくらいで、
他の人のお邪魔になりつつ訓練中、と言ったところ。
プログラミングとソフトウェア科学と応用について学ぶこと、
現実世界への数学の応用を会社でしか出来ない規模で手がけることが転職後の目標なので、
前者については今年始めたところ、後者については来年以降の課題。
その他には自分で何をしたわけでもなかったのだが、
昨年までのことが結実したり、棚牡丹式に果実を分けてもらったりで、
けっこう成果があった。
数学面で最大の成果は、およそ十年間、個人的な懸案だった、
新古典不等式の最良定数についての Lyons 予想が解決し、
論文も投稿することができたこと。
これは本質的に私が解決したわけではなくて、
長い間この予想について宣伝していたら、ついに解く人が現れ、
私も共同研究者にしてもらえることになったのである。
教訓としては、「自分が解けない問題を解く方法として、宣伝という手もある」。
嬉しかった仕事としては、
初めての文芸作品の翻訳が出版されたこと。
「モーフィー時計の午前零時」(G.ウルフ他著/若島正編/国書刊行会)
に所収の短編「マスター・ヤコブソン」(T.クラッベ著)。
編集者の熱烈な赤ペン指導のおかげで、
自分の力量を遥かに越えた出来だと自負している。
他には、ルイス・キャロル全集の出版を計画されている出版社の依頼で、
政治と数学関連のパンフレットからいくつかと、
「枕頭問題集」の本文を翻訳し初稿を提出した。
本当にいつか出版されるのか怪しいものの、
膨大なパンフレット集に止むを得ず目を通したことで、
キャロルに対する理解が深まるという良い副作用があった。
また面白い話があればいいのだがなあ……
不景気だったものの、個人的にはそれほど損失もなく、
ファイナンス面では平穏な一年だった。
おかげで奨学金の返済手続きもできたし、
授業料免除の御礼に母校の大学基金に寄付もできて、すっきりした。
母校の大学基金は 2020 年までに二千億円を目標に資金を集め、
以降はその運用益を奨学金、研究費、設備費に投資する計画だそうだ。
私としては、自分が健康で生活に今の程度の余裕がある限り、
基金への寄付を来年からも継続するつもり。
私の側の目標は、
2020 年までのトータルで基金総額の一万分の一以上を寄付する、としておこう。
賢人ソロスがクロイソス王に語ったように、 「さればクロイソス王よ、人間の生涯はすべてこれ偶然なのでございます」。 来年も今年のように、幸運にもつつがなく暮らせたらいいな、と思います。