8 時起床。寝過ぎのせいか、首を寝違えた。 今日は良い天気、のようだ。 猫にキャットフードと水を与えて、 自分には珈琲をいれ、寝床に戻ってしばらく読書。 一時間ほどしてようやく起き出し、 家計簿をつけて、洗濯をして、掃除機がけをして、 トイレの掃除をして、浴室の掃除をして、 キッチンの掃除をする。 朝風呂に入って、湯船で読書。 ウォーレン・バフェット伝 「スノーボール (上)」(A.シュレーダー著/伏見威蕃訳/日本経済新聞出版社)。
誰が言ったのだったか(ポール・ゲッティだったろうか)、 あなたが一代で財を成した大富豪だったら、 こめかみにメンソレータムを塗ると頭が冴えるんだよ、 というような戯言でも、激しい興味を持って聞いてもらえるだろう、と。 まあ、そういうことを抜きにしても、 なかなか面白い一代記で、大戦後からの一つのアメリカ史として読める。 著者が稀有な努力をして資料を集め、まとめたあげた力作であることは間違いない。 バフェットは大変、興味深い人物だ。 ゲームの最高得点を目指すようにひたすらお金でお金を殖やしたが、 何かを直接に作り出したり、世界に与えてくれたわけではない。 何のために、という意味では、 ビル・ゲイツ3世やジョージ・ソロスより、遥かに謎めいている。 普通の「偉人」の伝記を読むと、一時の幻想ではあるのだが、 人生の「意味」のようなものが分かった気になって、 気持が充電されるものだ。 しかし、バフェット伝の場合は、より謎が深まり、途方に暮れることになる。 特にビジネスをしている人(我々はほとんど全員がそうだが)は、 人は何のために生きて、何故ビジネスをするのか、幸福とは一体何なのか、 本格的に悩むきっかけになるだろう。
ちなみに、当然だが、この本を読んでも大富豪にはなれない。 世の中には、「こうしてお金持ちになった」、 という本やニュースがあふれているが、 それと同じことをしてお金持ちになれなかった人はその何万倍もいて、 その人たちは本のテーマにもニュースにもならない。 とは言え、お金持ちになる方法を求めてこの本を読もうとする人のため、 私がその観点からの内容だけを要約すると、 バフェットは物心ついた頃から今に至るまで、 一貫してずば抜けて頭が良く、 一貫して金銭に異常なまでの執着を持ち、一貫して仕事に励み、 一貫して投資を続け、一貫してラッキーだった。 もちろん、これらを全て満たしても、大富豪になれるわけではない。 しかし、一代で財を成した富豪は、 これらを満たしている可能性が高い。 ちなみに、この方向の推論と、その逆とは混同しがちだ。 「成功したビジネスマンの X パーセントが日経新聞を読んでいます」、 という命題が仮に正しかったとしても、 我々が普通知りたいのは、 日経新聞を読んだ人が成功する確率であって、 これは最初の命題とは関係ない。
昼食は手羽先の塩焼きと、卵と長葱の炒飯。 午後は昼寝。軽く 2 時間ほど熟睡。 夕方まで本を読んだり、「枕頭問題集」の翻訳をしたり。 amazon から "On Solitude" (by De Montaigne/ Penguin Books - Great Ideas) が届いた。お洒落。 夕食は、ピェンロー。鍋のあとは、饂飩。 夜は、「大人の科学」のおまけの 4 bit コンピュータをいじったり、 本を読んだり。