2009年11月15日日曜日

帰京

9 時起床。珈琲だけの朝食。 昨夜は、 大学勤務時代にお世話になった方のお祝いの会食。 随分と遅くなったせいで、やはり朝は寝坊。朝風呂に入って、 湯船で「アルファを求める男たち」(P.L.バーンスタイン著/ 山口勝業訳/東洋経済新報社)を読む。読了。 「たまたま」(L.ムロディナウ著/田中三彦訳/ダイヤモンド社) と並べて読んだのは意図的で、 どちらも立場は違うが「偶然」や「リスク」をどう捉えるか、 がテーマなので。 自然現象として、偶然は因果よりも根本的であり、普遍的である。 しかし、その逆に、 人間にとって、偶然は因果よりも希少な資源である。 因果を辿って予測される未来の情報は、 究極的には市場によって共有化されるが、 偶然に支配された未来はそうでない。 未来の結果を制御することは原理的にできない一方で、 そのリスクを制御することはできるかも知れない。 しかし、人間が何かを取り出したり、思うように変形できる偶然はほとんどない。

12 時前にチェックアウトして、松ヶ崎のお鮨屋さんにて昼食。 シャンパンをグラスで二杯ほど。 この土日、京都は観光で大変な人出のようだったが、 こんな北の方で昼間からお鮨を食べる人もいないようで、お店を独り占め。 京都の景気動向などご主人と少しお話ししながら、ゆっくり握りをいただく。 他にたくさん例を知っているわけではないが、 京都のお鮨は酢飯の口当たりがやわらかいような。 切れ味の鋭さよりも、ほっとする感じで(これがはんなり?)、 これもまたよろし。 私は関西人なので、ほっとする感じ、と思うのだが、 東日本の人なら、なんだかもうひとつしゃきっとしない、 という印象になるのかも知れない。味わいも人により色々。 新幹線の車中では、「所有せざる人々」 (U.K.ル=グィン著/佐藤高子訳/ハヤカワ文庫)を読む。 16 時半頃、東京に着いて、スーパーで買い物をして帰宅。

夕食は娼婦風スパゲティと赤ワインを一杯だけ。 食後に珈琲と、昨日シアトル土産にいただいた "Theo" のチョコレート。 チェリーとアーモンド。 全然知らなかったが、シアトルはチョコレート屋さんの名所らしい。 夜も休暇モード。