2009年9月21日月曜日

"Speak Now" / キャロルと袋と小石の問題、再考

9 時起床。ちょっと寝坊。 珈琲、トースト(ワインジャム)の朝食。 午前中は、ルイス・キャロルの翻訳と、その合間の読書。 昼食は、エリンギとオクラの焼きサラダ、 舞茸、しめじ、ベーコンのパスタ、シャンパーニュを一杯だけ。 昼酒の次は、昼風呂。 湯船で 「『標準模型』の宇宙」(B.シューム著/森弘之訳/日経BP社) を読む。 リー群の概念の説明のところなので、 ほとんど読み飛ばすくらいの感じですらすら読める。 しかし、 かつてゲージ理論を応用しようとして数年間も無駄にしてしまったことがあるので、 苦々しい思いもする。 お風呂の次は、昼寝。これで昼酒、昼風呂、昼寝の現代三種目を制覇。 午後も読書や、翻訳仕事。 この三日間ずっとひきこもっていたので、散歩を兼ね、 丁度切れていた詰め替え用洗剤を買い出しに行く(「詰め替え用」が好きな私)。 帰りに新刊書店で、 「何か文句があるかしら」(M.デュマス著/島村浩子訳/創元推理文庫)を買う。 けっこう快調に消費されている連休中の読書だが、 ちょっと「硬い」本に偏っているのではないかと思って、 いつ土曜ワイド劇場でドラマ化されても不思議ないほど柔らかいミステリを調達。 帰宅して、夕食は、卵炒飯、冷奴、大根の味噌汁。

明日の夜は予定がありますので、更新はスキップします。 次回更新は 23 日(水曜)の夜を予定しています。

昨日のキャロルの確率の問題の解答。 「白石をひく確率は前者が確率 1/2 で、 後者が確率 5/12 なので、前者の方が大きい」。 この問題のポイントは、 一つ目の袋から白石をひく確率は 2/3 なのだが、 それは 1 個だけ入っている小石が 2/3 の確率で白色なのであって、 白石が 2 個と黒石が 1 個入っているのとは違う、 ということを明確に認識する必要があることだろう。 実際、後者のように解釈してしまうと、袋を選んでからひいても、 袋を一緒にしてからひいても、 結果は同じになってしまう。 そして、この二つを意図的に混同するのが、 この前紹介したジョーク問題(問題 72 番)だった。 (なお、そのときの記述では、その問題の解答がジョークであることを指摘した翻訳や解説書はない、 と書いたが、 「鏡の国のルイス・キャロル」(R.ウィルソン著/岩谷宏訳/ソフトバンク・クリエイティヴ)にそう書いてあるのを発見した。念のため、ここでお詫び申しあげる。)
昨日の問題の詳しい計算は以下。

最初に白石か黒石が半々の確率で一つ入っているところに白石を一つ追加して、 そこから一つをとりだしたら白石だった。 これは、袋の中の「黒、白」から白をひいたか、 「白、白」の前者の白石をひいたか、後者の白石をひいたかの、 三つの同じ確率を持つ事象の二つだから、 今、袋に残っている小石の色の確率は白が 2/3, 黒が 1/3 である (ここを白黒が半々の確率だと勘違いし易い)。 これをもとに計算すると、第一の方法では、 半々の確率で袋を選ぶから、 (1/2) * (2/3) + (1/2) * (1/3) = 1/2 の確率で白をひく。 第二の方法では、一緒にした袋の中身は、 2/3 の確率で「白白黒黒」、1/3 の確率で「白黒黒黒」だから、 (2/3) * (1/2) + (1/3) * (1/4) = 5/12 の確率で白をひく。