2009年8月15日土曜日

お盆 / ヴァージョン管理

8 時起床。珈琲、オレンジジュース、トースト、ベーコンエッグの朝食。 お盆だからと言って特に何もなし、普通の週末。 これで疎遠になっている娘が帰って来てでもくれれば、 いつまでもややこしいことを言っていないで、 幸せとか将来というものを真面目に考えなさい、と説教したり、 お迎えが来る前に孫の顔が見られるのかのう、と愚痴をこぼしたりしたいのだが、 そんなこともない。 十年前に、リーマン予想を解決するまで実家には戻りません、 と家を飛び出して行ったきり、行方知れずなのだが、 あの娘は今頃どこで何をしているのだろうなあ、 都会の案山子になってはいないだろうか……。 なんてことを、世間の親はお盆に思うのだろうか。

昼食は焼きそばと赤ワインを一杯だけ。 TV をつけると、今日も京都では古の雅を舞台に連続殺人事件が起きていた。 狩矢警部の娘であるカメラマンが、祇園の高級クラブのママ(涼風真世)から、 花を閉じこめた氷を作って妹と遊んだ昔話を喫茶店で聞かされている。 なるほど、つまり犯人は真世姐さんで、動機は生き別れになった妹の復讐、そして、 これから起こるだろう密室殺人事件のトリックは氷の中に仕込まれた毒薬だな、 と全てを知り、TV のスイッチを切ってお風呂に入る。 京都では毎週二回くらい古の雅を舞台に殺人事件が起きている。 件数をならすと、おそらく全ての老舗店と伝統芸能で、 12 回ずつくらい発生する勘定だろうか。

食後に昼風呂に入って、湯船で読書。湯上がりにミモザを飲んで、 少し昼寝。のつもりが、2 時間近く熟睡。 夕食の支度の時間まで、C.L.ドジソンの翻訳など。 この翻訳作業のヴァージョン管理にも早速 "git" を導入。 以前に TK 大の N さんと積分論の教科書の翻訳をしたとき、 作業用に CVS か svn のサーバ立てましょうか、 と尋ねられたことがある。 大勢でソフトウェア開発するわけでもなし、二人で原稿を書くだけのために ヴァージョン管理システム 導入なんて、 「N さんって、ハイテクおたくだなあ…」と心の中で思いつつ、やんわりお断わりしたものだった。 しかし今は私も、プログラムに限らずどんな生成物でも、 共同作業であってもなくても、ヴァージョン管理すべきだ、と思っている。 非常に便利で革命的な「ライフハック」なのに、 プログラマ以外には全く知られていない珍しい例だとさえ思う。 実際は簡単なことなのだが、 今のところ普通の人が日常的に使うものとは想定されていないので、 敷居が高いのだろう。 夕食はポテトサラダの残りとカルボナーラ。白ワインを一杯だけ。 食後に小さなチーズケーキと珈琲。