2009年6月1日月曜日

選挙の問題

8 時起床。珈琲とトーストの朝食をとって出勤。 午前、午後とお仕事。 という程度にしか、仕事関係のことは書かないことにしている。 一応、会社員なので、セキュリティを気にしているのである。 昼食は近所のカレーライスのチェーン店にて。 夕方退社して、スーパーで買い物をして帰る。 夕食は、ゴーヤチャンプルーと、長葱だけの塩炒麺。 白ワインを一杯だけ。 食後に珈琲とチーズケーキ。

夜はざっと、ドジソンの資料に目を通したり。 ルイス・キャロルこと C.L.ドジソンはご存知の通り、 オックスフォード大学で数学の講師をしていた。 キャロル名義で出版された本以外にも、 大学人としてけっこう色んな文章を残している。 ユークリッド幾何のマニア、というより、ユークリッド「原論」おたくだったので、 その方面の文章が多い。 また、行列式を中心にした代数学、それから論理学の仕事がある。 どれも、巧妙な計算方法、という感じのもので、それぞれ面白いものの、重要性はおそらく低い。 他には選挙の公平な投票方法についても文章を残していて、 これは時代に先んじていた意味で重要かも知れない。 実際、候補者たちから投票で一人選ぶことはかなり難しい問題をはらんでいる。 このことは現代でも、様々な研究がされている分野である。

ドジソンが選挙の問題に注目したのは、 大学という環境からすれば非常に自然なことだろう。 実際、私が大学に勤めていたときの経験からすれば、 おそらく大学人の誰もが一度は考えたことがありそうな問題だ。 例えば、学科で新しく准教授を公募で採ることにした。 全国から何十人もの応募がある。 それぞれ皆さん立派な業績を持っている。 誰を選ぶか、学科会議で議論をする。 もちろん、何時間かけても結論が出ない。 最後は投票になるのだが、では、どう投票すればよいのか。 どう集計して、どう判断すれば、学科スタッフの皆が満足する公平なものになるのか。 単純な多数決では駄目らしい。 一番票を集める候補者が、同時に、「こいつだけは駄目だ」と思う投票者が一番多いかも知れない。 これはありがちだ。 では、投票は単に一人の名前を書くだけではなくて、第二候補、第三候補まで書こう。 いやそれではまだ足りない。こいつだけは駄目だという名前も書こう。 ちょっと待て、俺はこの人一人に決めている、第二や第三に推したい候補者はいない。 大体、この人以外の応募者は数学者とすら言えないね、私の基準では。 じゃあ、投票者一人が 5 票持つことにして、 各人が好きなようにその票を配分して投票したらどうか、 いや、そうしたとしても、その集票を見て、どうやって判断するのか……