2009年5月31日日曜日

週末内省

昨日の午後、近所の鮨屋で握りのつめあわせを買って、新幹線に乗る。 夕方まで、ホテルでゆっくり。 合間にハインラインの「月を売った男」(「デリラと宇宙野郎たち」(矢野徹訳/ハヤカワ文庫)に所収) と「鎮魂歌」(「地球の緑の丘」(同上)に所収)を読んだりしながら、 これからの人生について考え、グランドデザインを見直す。 何故かこういうことは高い所、値段ではなくて物理的に高い所という意味だが、 高い所で下界を見下ろしながら考えた方が良い。 おそらく俯瞰的発想が実際の視界とぴったりくるのだろう。 ブラウン神父が言うには、そうすると魂が墜落する危険があるとのことだが、 私の経験によれば、俯瞰的発想が必要なときには本当に俯瞰した方がいい。 しかし残念ながら、宿泊したのがほとんど平屋みたいなホテルなので、 玉砂利を敷いた庭を見ながら黙考。 少なくとも、魂が墜落する危険はない。 そのあと、夕方から出かけてバーにて軽食。 よこわのカルパッチョと、鱧のキッシュで白ワインを一杯だけ。 その間に外は土砂降りになった。 バーで傘をお借りして、夜はワインの試飲イベントに行く。 イベント終了後、ホテルに戻り、また一人で人生の反省会。

ホテルで目覚めて、部屋で朝食。 ベーコンエッグ、フルーツ類、パン類あれこれにジャムあれこれ、 珈琲とオレンジジュース。 なんとなく敏腕ビジネスマンごっこしてみるかな、と思って、 日経新聞を読みつつ、TV の「サンデープロジェクト」を観ながらの朝食。 いや、敏腕ビジネスマンは Bloomberg とか観るのかな。 私はずっと新聞をとっていないし、TV も映画くらいしか観ないので、 たまにマスコミュニケーションに触れると、荒唐無稽で面白い。 14 時くらいまで、また庭を観ながら人生のレヴューをして、チェックアウト。

夕方、帰宅。大きな荷物が届いていて何だろうと思ったら、 出版社からの C.L.Dodgson (ルイス・キャロル)の文献のコピーだった。 すっかり忘れていたが、話が進んでいたようだ。 数学の問題についてのパンフレットとか、政治の問題についての書簡類の膨大な資料。 まさかこれを全部翻訳するのか、と思ったが、 ドジソン名義のものなので、 この中からキャロル作品と関係の深そうなものを私が選んでよいらしい。 夕食はまたソース焼きそば。どうもソース味が好きなもので。 夜は、N.N.Taleb の "Fooled by Randomness" (翻訳「まぐれ」(N.N.タレブ著/望月衛訳/ダイヤモンド社)) を再読しつつ、また人生設計を内省する。