8 時起床。珈琲、オレンジジュース、トーストの朝食のあと出勤。 午前、午後とお仕事。昼食は近所の定食屋にて。 定食屋の天井に下がった TV モニタから総理大臣が、 風邪に気をつけろ、でも恐れるな、などと国民に語りかけていて驚いた。 私は平時に生まれ育ったので、 一国の指導者が国民向けに TV から語りかけるのなんて、 南極の氷の下からUFOが見つかった、とか、 謎の工作部隊が上陸して球場が占拠され全観客が人質にとられた、 とか、そういう SF 的な時だけのようなイメージがする。 後に挙げた例は村上龍の小説の筋で、確か、博多ドームが占拠されるのだ。 その危機に際して日本政府が、 実質的な意味も全くなく、実際工作員の思う壺でしかない、 「九州を封鎖して本州から切り離す」という「対策」をとってしまう、 ということが小説のポイントだった。 18 時半くらいに退社。家の近所の本屋で、 珈琲と紅茶の特集の「Pen」を買って帰宅。 夕食には、またスパゲティ・ナポリタンを作った。 パスタを茹でている間に、トマトと胡瓜の簡単なサラダを食べる。 残ったトマトとケチャップを煮つめたもので味つけ。
どんなものでもそうだと思うのだが、 自分で作ったり育てたりしているものは手元にあると、 いくらでも手を入れてしまってきりがない。 自分では良くしているつもりなのだ。 しかし本当ならすぐに、テストしてくれる人、批判してくれる人、 駄目出しをしてくれる人に渡して、 駄目出しと手直しの正のフィードバックに入らなくては、進歩はない。 なかなかそうできないのは、自分の作ったものへの愛着と批判への恐れとの、 負のフィードバックになるのだろう。 正のサイクルは自分の幻想と他人の幻想とのサイクルで、 負のサイクルが自分の幻想と自分の幻想のサイクルであるところが差だ。 想像だけれども、なかなか子離れできない親とか、 親離れできない子とかって、こういうことなんじゃないだろうか?