2009年4月20日月曜日

距離の感覚

8 時過ぎに起床。少し寝坊したため珈琲をいれる時間がなく、 オレンジジュースとクロワサンの朝食。 定時に出社して、午前、午後とお仕事。 昼食は会社の近所の定食屋にて、豚しゃぶと白身魚のフライの定食。 18 時の定時退社。 帰宅して、夕食はゴーヤともやしの炒麺でシラーを一杯だけ。 食後に珈琲とパンプディング。

昨日紹介した "The Cauchy-Schwarz Master Class" (J.M.Steele) に、こんな話が出ていた。 ちょっと数学を勉強すると、人はすぐ 3 次元よりも高い次元に慣れてしまうものだ。 公理と定義で整理されているおかげだが、 そのせいで高次元が相当にトリッキーで、 直観を裏切るものであることを忘れてしまう。 例えば、三平方の定理と、通常の距離の感覚。

今、一辺の長さが 4 メートルの正方形を考えて、 縦横ともに半分のところに直線をひき、田の字型に 4 つの小さな正方形に分ける。 それぞれの小正方形の一辺は 2 m だから、それぞれの中に半径 1 m の円がぴたっと入る。 では、問題。田の字の中心をその中心とする円で、 上記の 4 つの円に中からぎりぎり触れる円の半径はいくらか。 おしくらまんじゅうのように、4 つの円に小さな円が囲まれている形だ。 これは中学入試くらいの問題だろうか。答は√2-1 である。 では、一つレベルを上げて、今度は立方体を考えよう。 同じく一辺 4 m の立方体を、 上と同じように 8 つの小立方体に分け、 それぞれの中に半径 1 m の球をぴったり納める。 始めの大きい立方体の中心をその中心として、 この 8 つの球に中から触れる球の半径はいくらか。 正方形の場合が解けていれば易しい。もちろん答は√3-1 である。 では、4 次元では、5 次元では、と簡単に一般化できて、 一般の d 次元では、その(超)球の半径は√d-1 だろう。 例えば、10 次元のときは√(10)-1 で、大体、2.16 くらいだ。 おや、すると直径は 4.32 くらいで、もとの(超)立方体の一辺の長さより大きい! 小さな立方体の中に入った球たちに囲まれていたはずなのに、 外側の大きな立方体からはみ出してしまった?