2010年7月3日土曜日

土曜日蟄居

8 時半、起床。昨夜、 「虐殺器官」(伊藤計劃著/ハヤカワ文庫) 読んでいたので寝坊。 傑作と評判だったので逆に警戒して文庫落ちを待っていたのだが、 確かに傑作だった。 SF としては発想に突き抜けたところがないが、 非常に良く調査して深く考えた計画のもとに書かれた Speculative Fiction だと言う意味で、SF だろう。 この「犯人」の動機もそうで、 思いがけなさよりも「ああ、そうだろうな」と腑に落ちる感じだし、 実際にアメリカ政府の上層部には、 真剣に同じ動機を持って計画実行している部署がありそう。

朝食は、目覚ましのヱビスビール、 鮭の切り身、蕪の酢漬け、らっきょう、豆腐と茗荷の味噌汁、御飯。 午前中は、洗濯、掃除、朝風呂。 昼食は素麺とだし巻き卵。 ちょっとだけ横になるつもりだったが、 気付いたらまた二時間も昼寝していた。 ちょっと手間だが、じゃがいもと玉葱の消費のため、 夕方からポテトサラダを作る。 夕食はそのポテトサラダと、茄子とキャベツのアーリオオーリオ・スパゲティ。 食後にキウィ。 残ったキャベツを酢漬けにしておく。

夜は 「まぐれ」(N.N.タレブ著/望月衛訳/ダイヤモンド社) を読み直したり。 それほど深い本だとは思っていないが、 時折、解毒剤の意味で「まぐれ」を読み直す。 そうしないと私は、 自分がこれまでうまくやってこれたのはほとんど単に運が良かったからだ、 ということを忘れがちだ。 どちらかと言えば、私は自分が頭が良いと思っている(or 誤解している)ので、 なおさら危険である。 また、経済活動や市場での予測や分析とは、 精緻なモデルに高度なアルゴリズムを適用して小数点以下の計算をすることだ、 と思い込んでしまいがちだ。 どちらかと言えば、私はそういったことが好きだし、 重要だと思っている(or 誤解している)ので、 なおさら危険である。