2008年4月26日土曜日

Tao 3-3

今日の "The Tao of Programming"(G.James/InfoBooks)。原による試訳。

あるときウー督軍の宮廷に勤めるプログラマがいた。 督軍はプログラマに尋ねた。 「会計ソフトとOSのどちらを設計するのが簡単だろうか?」

「OSです」とプログラマは答えた。

督軍は疑念の声を上げた。 「当然、会計ソフトはOSの複雑さに及ばないことは 明らかじゃないかね」

「そうではありません」とプログラマは答えた。 「会計ソフトを設計するときには、 プログラマはそのソフトがどう動くべきで、 どう報告書があるべきで、どう税制を守るべきか、 異なるアイデアを持つ人々の間の仲立ちとして働かねばなりません。 対照的に、OSは表面上の見かけには制限されません。 OSを設計するときには、 プログラマは機械とアイデアの間の最も単純な調和を探します。 これがOSを設計する方が易しい理由です」

督軍はうなづいて微笑み、 「なるほどもっともだ」と言った。 「しかし、どちらがデバグし易いかな?」

プログラマは答えなかった。

「プログラミングのタオ」 第3の書「デザイン」、3-3章