今日の "The Tao of Programming"(G.James/InfoBooks)。原による試訳。
ワン王子のプログラマがソフトウェアのプログラミングをしていた。 彼の指先がキーボードの上で踊った。 プログラムは一つのエラーもなくコンパイルされ、 そのプログラムは優しい風のように動作した。
「素晴しい!」とワン王子は叫んだ。「おぬしの技術は完璧だ」。
「技術?」と言って、プログラマは彼の端末から振り返った。 「私が従っているのはタオ、すべての技術を越えたところにあるものです。 私がプログラミングを始めたときは、 プログラム全体を一つの塊として眼前に見ておりました。 三年後、私はもはやこの塊を見ませんでした。 代わりに、私はサブルーチンを使いました。 しかし今、私は何も見ません。全ての存在が形を持たない空虚としてあるのです。 私の感覚は何もせず遊んでいるだけです。
私の精神は、計画なしに思うままに働き、その性質そのものに従います。 簡単に言えば、私のプログラムが自らそれ自身を書くのです。 確かに、ときには困難があります。私は困難に出会うと、 ペースを落として、静かに観察します。 そして、私がプログラムの一行を書き換えると、 困難は漂っていた一吹きの煙のように消え失せます。 そして私はプログラムをコンパイルします。 私は静かに座り、仕事の喜びが私の存在を満すにまかせます。 私はしばらく目を閉じてから、そしてログオフするのです」。
「私のプログラマたちが皆、このように賢かったらなあ!」 とワン王子は言った。
「プログラミングのタオ」 第4の書「コーディング」、4-4章