2011年4月5日火曜日

朝食と夫婦愛と年収

「古楽の楽しみ」を聞いたのか聞かなかったのか、定かでない。 7 時半くらいに起床。 珈琲、ソーセージエッグ、トースト、チーズ、 ヨーグルト、ブルーベリーソースの朝食。 朝食をとりながらニュースを閲覧していたら、変な統計を発見。 20 歳から 49 歳の主婦 1200 名にアンケートをとったところ、 「朝食を自宅で全く食べない夫」の平均年収が 487 万円だったのに対し、 「自宅で毎日食べる」人の平均は 702 万円だったそうだ。 統計をとった調査会社は、この数字から 「夫婦で過す時間の違いが夫の年収に反映している」、 と結論していた。 しかもさらに、夫が自宅で毎日朝食を食べる、 すると夫婦の会話が増える、 すると夫婦のコミュニケーションが円滑になる、 また妻が夫に朝食を作ることが愛情表現になる、 すると夫婦間の絆がいっそう強まる、 すると夫が仕事に専念できる環境が生まれる、 よって夫の年収アップ、というすごい「推論」が展開されていた。 推論過程も興味深いが、結局、最後は年収アップ、というオチもすごい。

私が思うに、上の統計の数字を精一杯に拡大解釈しても、 「貧しい人は家で(または、どこでも)朝食を食べられないが、 豊かな人は自宅でゆっくり朝食をとる余裕がある」、 という当たり前のことをほのめかしているに過ぎない。 しかも、おそらく前者は若者の層で、後者は年配の層だということが、 差の主な原因なんじゃないかな。 「すると」推論の連鎖については、 そのどれか一つの鎖でも統計的に検証する手続きを考えることは、 かなり難易度の高い演習問題になりそうだ、としか言いようがない。

昼食は持参のお弁当。梅干し、沢庵、御飯。 夕方退社して、スーパーで買い物をして帰宅。 まずお風呂に入って、湯船で 「ゲーデルの定理 利用と誤用の不完全ガイド」(T.フランセーン著/田中一之訳/みすず 書房) を読む。 そのあと夕食の支度。 昨日と同じくランプ肉のステーキ。 でも今日は和風にして、豆苗たっぷりと大根おろしを添えてみる。 ソースは肉を焼いたあとにだしを加え、ポン酢風味にしてみた。 さらにバゲットと赤ワインを一杯だけ。 今日の夕食は大成功。 食後に珈琲。 夜は読書。 「アマンダの影」(C.オコンネル著/務台夏子訳/創元推理文庫) と 「物の本質について」(ルクレーティウス著/樋口勝彦訳/岩波文庫) を交互に読む。