2011年12月31日土曜日

レシピと変なレシピ

ハイドンの「天地創造」で目が覚めた。 目覚しの珈琲のあと、いつもの朝食。 NHK FM が 400 年前のスペイン音楽を四時間半も特集している。 今、スペインが流行しているのだろうか。 朝風呂に入ってから、湯船で 「検索と発見のためのデザイン エクスペリエンスの未来」(P.Morville & J.Callender著/浅野紀予訳/オライリー・ジャパン) を読む。 昼食まで洗濯などの家事。

昼食は春菊とえのき茸とベーコンのスパゲティ。 昼寝のあと、午後は本の整理。今日は主に料理関係の本。 かなりごちゃごちゃに並んでいたのを、 (1)レシピ、(2)変なレシピ、(3)エッセイ、(4)エッセイ以外の文芸作品、の四部門に整理した。 うーむ、しかし、例えば 「亡命ロシア料理」(P.ワイリ & A.ゲニス著/沼野充義・北川和美・守屋愛訳/未知谷) は、レシピ集なのか、変なレシピ集なのか、エッセイなのか、評論なのか。 「フロイトの料理読本」(J.ヒルマン & C.ボーア著/木村定・池村義明訳/青土社) はどこに分類すべきなのか。

夕食はサッポロ一番味噌ラーメン(キャベツ、春菊、大根、卵)。 5 袋パックを買うと、つい間を空けずに繰り返してしまう。いかんなあ。

2011年12月30日金曜日

居間の本の整理

いつも通りに「古楽の楽しみ」を寝床で聴いてから起床。 珈琲で目を覚ましてからいつもの朝食。 朝風呂に入って湯船で 「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上)」(S.ラーソン著/ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利訳/ハヤカワ文庫) を読む。 居間に放置してあったコンピュータ関連分野の書籍のまとめ作業。 昼食は新巻鮭の山漬けの切り身を焼いて、豚汁と御飯。

午後は近所のスーパーに買い物のあと、講演資料作りなどのお仕事。 夕方、知人から荷物が届いた。 野菜とレモンとお餅が段ボール箱一杯。ありがたや。 とりあえず食料さえあれば大丈夫、と言う安心感は馬鹿にできない。 西の空に手を合わせておく。 夕食はカレーライス、キャベツの千切り炒め添え。食後に果物とヨーグルト。

居間の本棚やあちこちに置いてあった、 つまり、またすぐ手に取るだろうと思って書庫に納めていなかった、 コンピュータ関連分野書籍。 これを見えないところに片付けたとしても、 居間の様子がその前と全く同じにしか見えないのが謎。

2011年12月29日木曜日

MBA

いつもの朝食のあと、海苔鮭弁当を作って出勤。 昼休みに料理本の古書店で、 「SPÉCIALITÉS特別編集号 エル・ブジ コレクション」(柴田書店) を買った。 珈琲豆の仕入れついでに、珈琲を一服しながら「エル・ブジ コレクション」を眺める。 夕方、退社。 今月末で期限切れになる割引券があったので、近所の中華料理屋で夕食。

夜は、 買っておいた LEGO MBA kit1 #20220 (対象年齢 8-12 歳)を作ったり。 "MBA" は "Master Builder Academy" の略で、 比較的簡単なモデルでレゴの基本テクニックを学ぶシリーズ。 kit1 はその全 6 キットの内の一つめで、 小さな宇宙船とかロケットみたいなものが作れる。

2011年12月28日水曜日

カップル感知センサ

いつもの朝食のあと出勤。 昼食は自作の海苔鮭弁当。 夕方退社して、近所で勉強会とそのあとの会食。

近所の遊園地ではシーズンになると、 観覧車の真下の抜け道のようなトンネル状の通りをライトアップする。 今年はさらに、入口のあたりに手をつないだカップルが立つと、 それを感知して照明の色が変わったりする仕組みを導入している。 普段はそのカップル渋滞を横目で見つつ、 「リア充の腑抜けどもめが、悲しみの愛を見せてみろ。がっでむ」 などと思いながら舌打ちしてスルーしていたのだが、 ふと、どんなセンサになっているのだろう、と興味がわいた。 そこで、一人所定の位置に立って、センサが設置されているはずのあたりを観察してみると、 なんと Xbox 360 Kinect がそのままセットされていた。 うーむ、こういう風に商用利用してよいのか。 随分と手軽なソリューションだが、 スイスアーミーの十徳ナイフを栓抜き専用に使っているような、変な感じ。

2011年12月27日火曜日

エル・ブリの秘密

昨日観た「エル・ブリの秘密」(G.ヴェツェル監督) は非常に淡々としたドキュメンタリ映画だったが、色々と勉強になった。 (しかし、娯楽性はゼロなので、 一般的にはお薦めしない。) 開発期間から始まってメニュが出来上がっていく様子を、 カメラが丁寧に追っていくだけで、解説や修飾はほとんどない。 せいぜい環境音楽のような BGM がたまに入るくらい。

「エル・ブリ」は休業中の半年にメニュを作り上げて、 営業開始と同時に完成品を披露するのだとばかり思っていたが、実際はちょっと違う。 休業中の半年は、 数名の主要メンバでの膨大な実験データ収集とアイデア出しの試行錯誤が主で、 ほとんど医薬品か工業製品の研究開発みたい。 そのあと営業開始直前にデータを持ってバルセロナから実店舗に移動して、 数十名のスタッフを集め、教育し、メニュ作りが始まる。 実際、スタッフを集めた最初のミーティングで、 フェランが「メニュについて訊いてくれるな。なぜなら、まだ誰も何も知らないんだから」 と言う。 そして営業を開始してもまだ変更や調整が続く。言わば「ベータ版」というところで、 結局、メニュが完成して写真撮影をするのはシーズンのずっと後の方。 個人的にぐっと来たのは、 壁にいくつも並べた発泡スチロールの板みたいなところに、 メニュのアイデアとその「星」を書いた紙をピンでずらっと貼り出してあるシーンとか、 試作担当者と主任シェフの二人がコンピュータ内のデータをなくしてフェランが怒る場面とか、 もう営業が始まったあとにフェランがキッチン内のテーブルで同じメニュを食べながら、 鉛筆でノートにメモをとり、シェフたちに細かい指示を出しているところとか。

昨夜遅かったのでちょっと寝坊。 ローズマリィの卵焼きが美味しい、という話を聞いたので、 我流にアレンジして作ってみる。 冷たい生ハムを敷いた上に、バター多めのローズマリィのミニオムレツのせ。 予想よりはずっと美味しかったが、普通のオムレツの方がよいのでは…… という気も。朝食のあと出勤。 お弁当を作る暇がなかったので、昼食は近所の中華料理屋にて。 午後は TK 大へ。 スーパーコンピュータによる数値計算系の学位論文発表を聴くため。 すずかけ台キャンパスは初めてだ。あまりに遠い。 夕方に終了して直帰。 帰宅が遅くなったので、夕食は手間のかからないもので……サッポロ一番味噌ラーメン。 具はキャベツ、人参、若布、豚肉、卵、バター。 夜は 「夜間飛行」(サン=テグジュペリ著/堀口大學訳/新潮文庫) を読んだり。

2011年12月26日月曜日

「エル・ブリ」の一日

ちょっと寝坊。窓を開けて居間の空気を入れ替える。 いつもの朝食のあと、海苔鮭弁当を作って出勤。

昼休みに料理関係の古書店で、 「エル・ブジ 至極のレシピ集」(F.アドリア監修/渡辺万里文/日本文芸社) を買った。 最近では「エル・ブリ」と発音されることが多い "El Bulli" のフェラン・アドリア監修のレシピ集。 普通の人でも料理が可能なくらいにアレンジされていて、 さらに日本でも簡単に作れるようにリライトされている。 なかなか楽しそうだ。 ところで、この本の最後に「エル・ブリ」を訪ねたい読者のためのガイドが書かれていた。 十年以上前の情報だが、 ご予算の目安はなんと一万六千ペセタ(当時の為替で約一万一千円)。 これよりもずっとお高いコース料理を出す、 (特にどうってことのない)レストランは日本にいくらでもある。 「エル・ブリ」は一年のうち半年程度のシーズンしか店を開けず、 45 の客席に対して常にスタッフが 35 人以上いた。 世界最高と言われたレストランでこの値段である。 そりゃあ閉店に追い込まれるだろうとも思うが、 一方で日本の言わゆる高級レストランに行く機会があれば (私にそんな機会は滅多にないが)、 華麗な値段が書かれたメニュを見て、 「でもエル・ブリですら一万円ちょっとなんだよ」と思わずにいられないだろうとも思う。

夕方退社して、銀座へ。 軽食をとってから、夜は映画 「エル・ブリの秘密」 を観る。 最近、独創性とかイノヴェイションとかについて考えることが多いので、 何かヒントになるかなと思ってかなり前からスケジュールしていた。 この映画では、「未来の巨匠割引」という企画をしていて、 ものづくりのプロやクリエイターを目指して勉強中や修行中の人は当日千円に割引される(劇場により)。 私も窓口で、 「私は修行中の身ですが、数学者でプログラマで翻訳家です。 遠くない未来に世界を変えます。だから割引して下さい」 と言ってみようと思わないでもなかったが、 名刺も学生証も持っていないためただの自己申告になってしまうので、 遠慮せざるを得なかった。

そんなこんなで、今日は「エル・ブリ」の一日。

2011年12月25日日曜日

無神論者のクリスマス

目覚しの珈琲のあと、朝食に生ハムのスパゲティとチーズオムレツを作る。 朝風呂に入って、湯船で 「ミレニアム2 火と戯れる女(下)」(S.ラーソン著/ヘレンハルメ美穂・山田美明訳/ハヤカワ文庫) を読む。読了。 第3部を読まざるを得ないような終わり方。 昼食は、もつ煮込みカレーライス。 午後は洗濯、掃除機がけなどの家事をしてから、 夕暮れまで 「夜間飛行」(サン=テグジュペリ著/堀口大學訳/新潮文庫) を読む。 夕食はピエンロー。あとは雑炊。 湯船で 「マーケットのブラック・スワン」(K.A.ポズナー著/鈴木立哉訳/実務教育出版) からモンテカルロ・モデルについての議論の箇所を読む。

新刊書の宣伝と言ってしまえばそれまでだが、 A. de Botton の "The Gurdian" 紙への寄稿 "An atheist at Christmas: Oh come all ye faithless" にちょっと笑って、ちょっと考えさせられた。 この温厚さと常識人ぶりが高い知性を覆っているところが、 彼の美点でもあり、結局のところ凡庸さでもある。 とは言え、ド・ボトン好きなので買っちゃうだろうなあ。

2011年12月24日土曜日

マイクルの白菜

ちょっと寝坊。 いつもの朝食のあと朝風呂に入って湯船で 「グーグル ネット覇者の真実」(S.レヴィ著/仲達志・池村千秋訳/阪急コミュニケーションズ) を読む。 昼まで少しプレゼン用資料作りのお仕事。 昼食はタイ風炒めものかけ御飯、七味蒟蒻、昆布の佃煮、長葱と麩の味噌汁。

午後も「グーグル」を読む。読了。 最近、グーグルについて考えることが多いので、まとめ本として役に立った。 夕食はメインに新巻鮭の切り身を焼き、他に、 伊丹十三の「マイクルのキャベツ」を白菜版にアレンジした白菜と大蒜の塩炒め、 浅葱と切干し大根の味噌汁、御飯。

お風呂に入ってから、夜は 「ミレニアム2 火と戯れる女(下)」(S.ラーソン著/ヘレンハルメ美穂・山田美明訳/ハヤカワ文庫) を読んだり、 "The Nero Wolfe Cookbook" (R.Stout 著/ Cumberland House) をぺらぺらと眺めたり。

2011年12月23日金曜日

グーグルの真実

ちょっと寝坊。今年一番の冷え込みらしいが、それほどでもない。 この冬はほとんど暖房を使わなくても過せそう。PC の排熱のおかげかも。 GPU ってあったかい……。 珈琲、トースト、目玉焼き、生ハム、春菊の炒めもの、果物の朝食。 朝風呂に入って、 「グーグル ネット覇者の真実」(S.レヴィ著/仲達志・池村千秋訳/阪急コミュニケーションズ) を読む。 グーグルって、つくづく奇妙な会社だ。 こういう人たちが会社を作ろうとするなんて、 ほんのちょっと昔までありえなかっただろう。

昼食はしめじとパンチェッタのアーリオオーリオ。 午後は「グーグル」や「ミレニアム2」下巻を読んだり、 昔書いたプレプリントを眺めたり。 一月下旬にある研究会での発表のためのおさらい。 昔やった計算で詳しく話したことがなかったものを、 一回分で講演しようと思って。

夕食は御飯を炊いてだしを引き、残りもののあれこれ。 小松菜のおひたし、もつ煮込み、七味蒟蒻、切干し大根と麩の味噌汁。 夜も午後と同じように過す。

2011年12月22日木曜日

ゴルトベルク変奏曲

昨夜は会食のあとベルギービール屋にはしごして、 けっこう食べ過ぎたので、 朝食は珈琲と果物とヨーグルトだけ。 出勤。昼食は近所の中華料理屋にて。 午後は定例の全社ミーティング、 は中止されてその代わりに重要発表と説明会。 昨夜、老頭児会食での情報交換と予測で 「きっとこうなってこうなるから、それを待つ一手」 という結論だったのだが、実際 24 時間待つ必要もなかった。 映画「スニーカーズ」でも確か、情報を制するものが世界を制する、と言っていたっけ。 夕方退社して、途中で軽食をとり、錦糸町へ向かう。

夜は錦糸町のコンサートホールにてピアノを聴く。 友人にチケットを譲ってもらったので。 ブラームスの六つの小品、バッハのゴルトベルク変奏曲。

2011年12月21日水曜日

老頭児

朝がかなり寒くなってきた。 猫がいつになく懐いてくるので、やむをえず少し暖房を入れる。 珈琲、トーストにバタ、目玉焼き、春菊炒め、生ハム、ヨーグルトと林檎。 お弁当を作って出勤。 昼食は持参のお弁当。豚肉と白菜と赤ピーマンとしめじのタイ風炒めものかけ御飯。 新刊書店で 「Puzzles for Hackers: スクリプトキディから大人のハッカーへ」(I.スクリャロフ著/鷹跣搗汯訳/翔泳社) を買う。

夕方退社して、近所のホテルの中華料理屋にて、老頭児、 いや失敬、ヴェテラン組三人でこじんまりと会食。

2011年12月20日火曜日

ピンクペッパー

いつもの朝食のあと、 昨日と同じタイ風炒めものかけ御飯のお弁当を作って出勤。 今日も python プログラミングをしたり、 「アジャイルサムライ」(J.Rasmusson 著/近藤修平・角掛拓未訳/オーム社)を読んだり、 社内コンサルティングと言うよりほぼ雑談をしたりして、 夕方退社。 かなり寒くなってきた。 丁度、東京出張に来て今から帰るところの知り合いから連絡があり、 帰り道の途中の駅で待ち合わせ。 野生のピンクペッパーを旅行土産にいただいた。 うーむ、週末の世間はクリスマスらしいし、一人寂しく肉でも焼くとしようか。

帰宅。土鍋に干し椎茸を入れてから、 お風呂に入って湯船の読書は 「グーグル ネット覇者の真実」(S.レヴィ著/仲達志・池村千秋訳/阪急コミュニケーションズ)。 夕食はピェンロー。白菜が美味しい。 あとは塩だけで味つけして饂飩。

2011年12月19日月曜日

イン・ザ・プレックス

いつもの朝食のあと、お弁当を作って出勤。 昼食は持参のタイ風弁当。 つまり、豚肉と玉葱と赤ピーマンとさやえんどう炒めかけ御飯。 休憩時間に新刊書店で 「グーグル ネット覇者の真実」(S.レヴィ著/仲達志・池村千秋訳/阪急コミュニケーションズ)、 「アジャイルサムライ」(J.Rasmusson 著/近藤修平・角掛拓未訳/オーム社) を買った。 半分趣味みたいな python プログラミングで暮らして、夕方退社。

帰宅して夕食の支度。 夕食はもつ煮込み、春菊のおひたし、タイ屋台風スープ、御飯。 食後に蜜柑を一つ。 お風呂に入って、湯船で 「グーグル ネット覇者の真実」を読む。

2011年12月18日日曜日

柚子の馬鹿

珈琲とピザトーストと果物の朝食。 洗濯をしてから、朝風呂に入る。 昼食は、昨日買ったパンチェッタを使ってカルボナーラ。 やはり味が全然違う。 これくらいのささやかな贅沢は許されるだろう。 私の清く貧しく質素な生活にも彩は必要だ。 また二時間の昼寝のあと、 午後も掃除機がけなどの家事の他、読書など。 「ミレニアム2 火と戯れる女(上)」(S.ラーソン著/ヘレンハルメ美穂・山田美明訳/ハヤカワ文庫)、 読了。下巻に入った。

夕方、近所のスーパーで食材の調達。 清く貧しく質素な生活にささやかな彩を加えるために、 一個 200 円近い柚子の前で悩む。 私は基本的に徳島の酢橘派なのだが、柚子の方が安いし、 柚子だって悪くはない。 なにせ、フェラン・アドリアのおかげで、今や世界の "Yuzu" だ。 それに、「桃栗三年、柿八年、柚子の大馬鹿十八年」と言うように、 柚子は成長が遅いことで有名な柑橘類で、 そういうところに私的な共感がわかないでもない。 気付かれない程度でもちょっとずつちょっとずつ成長していると、 十八年くらい経って、ちょこっと鍋料理の片隅の引き立て役くらいにはなれるかも知れない。 それでも「酢橘は高かったから」とか、言われちゃうのかも知れないけれども。

結局、浅草十二階から飛び降りるくらい思い切って柚子に散財。 柚子ベースでポン酢醤油を仕込んでから、鶏の水炊きにする。 鍋のあとは雑炊。 食後に林檎を一つ。

2011年12月17日土曜日

代官山でアンチョビを買う

今朝も良い天気。気温はぐっと下がって冬らしい。 ようやく風邪が完全に抜けたような気がする。 いつもの朝食のあと、朝風呂に入って、湯船で読書。 「ディアローグ」(G.ドゥルーズ&C.パルネ著/江川隆男・増田靖彦訳/河出文庫) 。 意外と刺激的で面白い。 昼食は御飯を炊いて、鶏手羽の肉じゃが、 鶏肝の生姜煮、白菜の漬物、長葱とさやえんどうの味噌汁。 昼食のあとちょっと寝台に横になったら、二時間以上寝てしまった。 午後は、 「ミレニアム2 火と戯れる女(上)」(S.ラーソン著/ヘレンハルメ美穂・山田美明訳/ハヤカワ文庫) を読んだり、 冷蔵庫の食材の残りでもつ煮こみを作ったり。

夕方、家を出て、代官山へ。 イタリア食材屋などの集まった広場。 食材を見て周って少々仕入れをしてから、 同じ場所にあるイタリア料理屋にて会食。

2011年12月16日金曜日

週末の寒波

今日も良い天気。週末は寒波で冷え込むらしいが、 今朝のところはそれほどでもない。 いつもの朝食のあと、出勤。 たまたま夕食が外食続きだと、 お弁当作りもパスになりがち。 夕食の残り作戦が効かないので。 昼食は近所のインド料理屋にて。 今日も圧倒的な女性&外国人比率。

毎週恒例の全体ミーティングのあと退社。風が冷たい。 予報通り、急激に気温が下がっているようだ。 近所で髪を切ってもらう。 その間に、 「ミレニアム2 火と戯れる女(上)」(S.ラーソン著/ヘレンハルメ美穂・山田美明訳/ハヤカワ文庫) をかなり読んだ。 帰宅してお風呂に入り、そのあと、 夕食は鶏手羽の肉じゃが、鶏肝の生姜煮、長葱の煮麺など。

2011年12月15日木曜日

寿命とゴット原理

昨夜が遅かったので、少し寝坊。 珈琲で目を覚まして、果物類での朝食。 出勤。 昼食は近所のタイカレー屋にて、チキンカレー。 新刊書店で「ディアローグ」(G.ドゥルーズ&C.パルネ著/江川隆男・増田靖彦訳/河出文庫) を買った。 夕方退社して、某勉強会に参加。 遅くなったので、夕食は近所の中華料理屋で済ませて帰宅。

最近、ものの寿命について考えることが多い。 人間の寿命のようなものについては、 非常に多くのサンプルから分布の形が良く分かっているし、 色んな特別な状況を加味して確度の高い推測ができる。 しかし、 ほとんど何のデータもなく、全く何も仮定できないような場合でも、 ゴット(J.R.Gott III)の原理という統計的推測の方法がある。 ゴット原理によれば、今までどれくらい長持ちしているかさえ分かれば、 あとどれくらい寿命がもつかを推測できる。 使い易い目安を挙げれば、 ものごとは 60 パーセントの確率で、 今まで生き延びた時間の4 分の 1 以上 4 倍以下の時間をこのあとも存続しうる。 例えば、ある会社が現在まで十二年間存続しているとしよう。 あとどれくらい長持ちするだろうか。 ゴット原理によれば、60 パーセントの確率で残りの寿命は、 三年以上、四十八年以下である。

ゴット原理の仕組みは簡単。 寿命の長さは分からないが、 とにかく今この時は、この寿命の長さのどこかにいる。 全く何も分からない以上、寿命全体に一様な確率でいると思っていいだろう。 とすると、寿命全体の最初から 20 パーセントのところから、 80 パーセントのところまでの幅 60 パーセントの間にいる可能性が、 丁度 60 パーセントである。 この区間にいるとすれば、残りの寿命の長さは、 これまでの長さの 4 分の 1 以上、4倍以下ということになる。 ちょっと、簡単な図を書いてみればすぐに納得できるだろう。

2011年12月14日水曜日

まだらの紐

「古楽の楽しみ」でラモーの歌劇を聞きながら起床。 外は雨。 珈琲と果物で一服してから朝風呂に入り、 そのあと本格的にいつもの洋風朝食。 お弁当を詰めて出勤。 昼食は持参のお弁当。 夕方退社して、そのまま旗の台へ。 同僚の K さんと、友人 H さんと会食。 H さんとは確か、K さんの結婚式以来なので随分の久しぶり。 そのあと H さん宅へ。

昨夜、おでんのあとに行ったバーの店名は、 コナン・ドイルのホームズもの短編小説の題名だった。 ミステリのタイトルを店名にしているところは、ありそうであまりない。 有名店では、「深夜プラス1」くらいだろうか。 それはさておき、 ホームズものは多店舗展開するときにもネタ切れしなくていい。 バー「赤毛組合」、 バー「五つのオレンジの種」、 バー「瀕死の探偵」(名物料理は牡蠣尽し)、 スポーツバー「グロリア・スコット号事件」、 シングルズバー「独身の貴族」、 もう一つシングルズバー「花婿失踪事件」など、いくらでも考えられそうだ。 個人的には、自分が何か店でも開くことになったら、 ブラウン神父ものの題名から採りたい。 カフェ「犬のお告げ」とか、 バー「ヒルシュ博士の決闘」とか、 レストラン「奇妙な足音」とか、 パブ「イズレイル・ガウの誉れ」とか、 居酒屋「世の中で一番重い罪」とか、 古書肆「消失五人男」とかね。

2011年12月13日火曜日

おでん

今朝も良い天気だ。 いつもの朝食のあと出勤。 昼食は持参のお弁当。韮レバ炒め御飯。 夕方退社。近所のカフェにて一服して、 「ミレニアム2 火と戯れる女(上)」(S.ラーソン著/ヘレンハルメ美穂・山田美明訳/ハヤカワ文庫) を少し読む。 そのまま、銀座に移動。

夜飛ぶ蝶々や、ソロ・グリス・デ・ラ・ノーチェ、すなわち夜の銀狐たちをかきわけて、某おでん屋へ。 (何かと昭和歌謡を織り交ぜてしまう、それが年寄の証拠。) ネットワーク・ハッカーの N 氏と会食。 まだ病み上がりなので、アルコールは控えめにしておく。

2011年12月12日月曜日

球面幾何学

冬らしい空気の冷たさだ。 いつもの朝食のあと出勤。 丁度、米が切れていて、お弁当はなし。 昼食は近所の中華料理屋にて。 昼休みに新刊書店で、 「ミレニアム2(上・下)」(S.ラーソン著/ヘレンハルメ美穂・山田美明訳/ハヤカワ文庫) を買う。 珈琲豆を買うついでにカフェで一服して、 「2」を少し読み始める。リスベットが数学ガール化していた。 空港で拾った雑誌の記事を読んで、なぜか突如として球面天文学に魅せられ、 そのあと大学の書店で見つけた数学史の本、 特にフェルマーのエピソードに夢中になるという設定。

数学者から見れば、球面天文学を支える球面の幾何学はリーマン幾何学の特別な一例に過ぎないので、 シリアスな興味はひかない。 とは言え、平面幾何とは全く違う性質が簡単に示せて、 なかなか面白いことは確かだ。 例えば、球面上の「直線」とは、 二点間の最短距離であるべきだから、 大円(つまり赤道のように最も大きな円周)になる。 よって、球面上では二本の直線は必ず、二点で交わる。 平面上では、一点で交わるか、全く交わらないか(平行)のどちらかだったので、 かなり様子が違う。 また、平面上の三角形の内角の和は常に 180 度で一定だが、 球面上の三角形では色々な値をとりうる。 例えば、北極点と、赤道上の二点をとって三角形にすると、 内角の和は色んな値にできることが分かるだろう。 ちょっと考えると、内角を指定すると三角形が一つ決まってしまうことも分かる。 実際、球面上の三角形の面積は内角の和だけで表せる。 この公式を求めることも、実は中学生程度の数学で十分可能で、 その証明は非常に面白いのだが、まあ今日はよしておこう。 代わりに一つ、頭の体操。 球面上で最も大きな(つまり面積が最大の) 三角形は、球面全体の面積のどれだけを占めるでしょう。 これは「体操」なので、答は書きません。 分かるまで考える、それが頭の体操です。

夕方退社して、八百屋で果物などを仕入れて帰宅。 夕食は塩鮭を焼いて、他に鶏肝の生姜煮、白菜の漬物、 しめじと隠元と長葱の味噌汁、御飯。 食後に林檎を一つ。

2011年12月11日日曜日

未整理本の山

9 時近くまで寝てしまった。ほぼ平熱。 ロイヤルミルクティと果物の朝食。 洗濯機をしかけてから、朝風呂に入る。 昼食は鮭の切り身を焼いて、豚汁と白菜の漬物と御飯。 午後は掃除機がけなどの簡単な家事の他は、 寝床の読書などで安静に。 夕食に鶏と生姜でだしをとったスープと、 鶏手羽の肉じゃが。かけうどん。 身体があたたまるもの、と思ったら、 汁物ばかりになってしまった。 夜も午後と同じ調子。

会社におきっぱなしにしていた私個人所有の本を少しずつ持ち帰っているのだが、 おかげで未整理の本の山が居間に日々育っている。 年末の休みにでも整理しないとなあ。

2011年12月10日土曜日

蜜柑のイノヴェイション

かなり早起き。 熱はほぼ平熱だったが、この土日で完治させるべく、 二日間おとなしく静かに暮らすことにする。 朝昼兼食はカレーライスと、鶏手羽と香菜のスープ。 食後に、いただきものの蜜柑を一つ。 オレンジのような風味なのだがやはり蜜柑の甘さで、 袋の皮が非常に薄くて、 そのままで既にゼリーのような、今まで体験したことのない食感。 新しい品種改良なのだろう。 これが出来たとき、開発者は「してやったり」と思ったんじゃないだろうか。 果物もイノヴェイションなのだなあ……。

午後は近所の公立図書館に本を返却に行き、 スーパーで買い物をして帰ってくる。 夕食は韮とモツ肉の炒めもの、豚汁、白菜の漬物、御飯。 食後にヨーグルトとプルーン。

2011年12月9日金曜日

クセノクラテス

ああ、良く寝た。 熱も下がっていたが、この週末で完治させるべく、 今日はおっとりと過すことにする。 いつもの朝食のあと、出勤。 今日はお弁当を作らなかったので、 昼食は近所の蕎麦屋でけんちん蕎麦。 午後は最近、何故か興味を持っている "processing" の勉強など。 毎週定例の全社ミーティングを終えて、退社。 夕方から、私的な勉強会に参加。 そのあと夕食までご馳走になってしまった。申し訳なし。

昨夜、寝床で「ギリシア哲学者列伝(上)」(ディオゲネス・ラエルティオス著/加来彰俊訳/岩波文庫) の開いたところには、クセノクラテスの話が出ていた。 クセノクラテスはプラトンの弟子の一人。 生まれつき鈍かったので、プラトンはアリストテレスと彼を馬と驢馬に喩えたそうだ。 しかし、どうやらただものではなかったらしい。 彼の弟子たちが師匠をからかうために、 芸妓に頼んで添い寝をさせたのだが、 彼は 「局部のまわりを何度も切られたり焼かれたりするような苦痛を我慢」 して、何事もなかった。 痩せ我慢である。 また、彼は非常に信用されていたので、 アテネで唯一、宣誓せずに証言することが許されていた。 また、アレクサンドロス大王が彼に多額の金を贈ったとき、 ごく少額だけをとって残りを返し、 「数多くの人民を養っているアレクサンドロスには自分よりももっと多くが必要だろうから」 と言った。 また、一羽の小雀が鷹に追われて彼の懐に飛び込んできたとき、 保護を求めて来たものを引き渡せない、と言って逃してやった (この逸話はギリシア発だったらしい)。 また、彼は居留民税が払えなくて、奴隷に身を落としたが、 デメトリオスが彼を買い取って自由にした。 そんな彼だったが、アカデメイアの後継者となり、二十五年に渡って指導した。 そして彼は、夜中に鍋につまづいたのがもとで死んだ。

「ギリシア哲学者列伝」にはこんな話ばかり文庫三冊分集められている。 暇つぶしに最適である。そして、なんとなく人生とか、大きな問題を、考えさせられる。 それに、各章のあと著者自作の詩が捧げられているのだが、 大抵、失笑ものの酷いできで、ほのぼのする。 ちなみに、クセノクラテスに捧げられた詩は、 「あるとき青銅の鍋につまづいて、額を打ち/ 金切り声をあげて、そして死んで行ったのだ / 男のなかの男であったクセノクラテスは。」 ……失笑。

2011年12月8日木曜日

安静の読書

どうやらウィルスを退治しきれていなかったらしく、 熱でちょっとふらふらする朝。 熱以外に症状がないのであまり気付いていなかったが、 最近、体調が良くないなあ、と思っていたのは、 発熱のせいらしい。 食欲はあるので、いつもの朝食。 少し休んでから、早めに肉饂飩の昼食をとり、 TK 大に GPGPU によるシミュレーションの講演を聴きに行く。 終了後すぐに帰る。冷たい雨が降り出している。

きちんと治しておいた方がいいな、と思い、 午後も早い時間から、安静にする。 寝床で 「マクベス夫人症の男」(R.スタウト著/山本博訳/ハヤカワ・ミステリ文庫) を読了したあと、 モンテーニュの「エセー」の開いたところを読んだり。 こういう状況で私が読むのは、 「エセー」か、ディオゲネス・ラエルティオスの「ギリシア哲学者列伝」。 どちらも適当に巻を手にとって、適当に開いたところを読むと面白いし、 しかも一つの話が短いので、どんな時間にでもあう。

夕食には、鶏手羽と生姜でだしをとって、卵と葱と大根の雑炊を作った。 食後に林檎を一つ。

2011年12月7日水曜日

ブショネによる統計学入門

少しは 12 月らしい寒さになってきたかな。 いつもの朝食のあと出勤。 昼食は持参のお弁当。鶏挽肉とバジルの炒めものかけ御飯。 つまり昨日の残り物。 夕方、退社。 夕食は、もつ鍋風の鍋焼饂飩を作ってみた。 お風呂に入って、湯船で 「酒の肴・抱樽酒話」(青木正児著/岩波文庫) より「適口」を読む。

昨日の 「3 の法則」の問題 の解答。 色々な統計的手法がありうるが、おそらく一番簡単な考え方はこうだろう。 あるワインのブショネ率を p とする。 n 本続けてブショネに当たらなかった時、この p を評価したい。 一本のワインがブショネでない確率は (1 - p) だから、 n 本続けて当たらない確率は (1 - p) を n 回かけたものになる。 この確率をどうにか見積もりたいが、 今、目の前にあるのは、n 本試してもブショネに当たらなかった、 という事実だけだ。さて、どうする(ここが統計的推測の肝)。 こういうときに統計学で一番普通に用いるのは、 「起こる確率が 5 パーセント以下であるような珍しいことがたまたま起こったとは考えないことにしましょう」、 という議論である。 つまり、(1 - p) の n 乗は 0.05 以上だろう。 (「なるほど?」と今、簡単に納得した人に注意しておくが、 このマジカルな論法は考えれば考えるほど巧妙であるし、 その意味するところは深遠である。)

あとは、この不等式を p について解くだけだが、解析学が少々必要。 実際、両辺の log (自然対数)をとり、n で割り、 p が小さいとき log (1 - p) はほぼ -p に等しいという近似を用いれば、 -p ≧ log(0.05)/n となって、 log(0.05) は -2.995... でほぼ -3 なので、p は約 3/n 以下。 結局、答を一言でいうならば、 「log(0.05) がほぼ -3 だから」ということになる。

ちなみに、上の仮定の「5パーセント」という数字は恣意的である。 この数字を小さくとるほど、 推測が外れることが少ないという意味で安全だが精度の意味で弱い評価が得られ、 逆に大きくとるほど、危険だが強い評価が得られる。 よって、問題に応じて適切に(事前に)選ぶ必要がある。とは言え、 多くの日常的な問題では何げなく 5 パーセントにすることが多い。 このあたりも深く考え出すと迷宮に入り込む危険性があるのだが、 とりあえず今日説明した論法が、 初歩の統計的推測のポイントの一つだろう。

2011年12月6日火曜日

ブショネと「3の法則」

昨夜はかなり熱があったのだが、 ウィルスよりも私の免疫システムが勝ったらしく、 朝になったら平温に下がっていた。 その代わり 11 時間も寝たけれど。 いつもの朝食のあと、お弁当を詰めて出勤。 昼食は持参のお弁当。タイ風焼きそば。 体調がまだ万全ではないので、夕方早めに退社。 冷たい雨の降る中を帰宅。 今日の夕食もタイ風料理。 鶏挽肉とバジルの炒めものかけ御飯に目玉焼きのせと、豚モツ肉の屋台風スープ。

今日は「3 の法則」というものを知った。 今、同じワインを続けて 20 本飲んだところ、 5 本がブショネだったとする。 20 本のうち 5 本ならば 4 本につき一本、 つまり 25 パーセントの割合でこのワインはブショネなのだな、と推測できる。 しかし、20 本のうちに、5 本ではなくて、一本もブショネに当たらなかったら? この生産者のワインは完璧にブショネフリーなのだ、と考えてよいだろうか。 流石にそれは評価が甘過ぎるだろう (スクリューキャップだったのでは、と言うツッコミはなしにしていただきたい)。 ブショネ率がけっこう高くても、 この 20 本がたまたま健全だったのかも知れない。

こういうときに使うのが「3 の法則」である。 既に飲んだ 20 本の 20 で「3」を割ればよい。 これがブショネが出る割合の上からの良い評価になる。 今の場合は 3 割る 20 で 0.15 だから、 このワインのブショネ率は 15 パーセント以下だろう、 とかなりの自信を持って言える。 もし、100 本続けて飲んでも一本もブショネに当たらなかったら、 3 割る 100 は 0.03 だから、ブショネ率は 3 パーセント以下だろう、 と評価できる。

さて、問題。この「3 の法則」はなぜ、成り立つのでしょう? 答は明日。
(難易度は、素朴に考えれば、ちょっと生意気な理系の高校生程度。 ベイズ推測を考慮しだすとベータ分布の議論が必要なので、 確率と統計の基礎知識が必要。)

2011年12月5日月曜日

負け試合

今朝もけっこう暖かい。 秋と真冬が行ったり来たりの気候で、体調がもう一つ良くない。 もう無理はきかない身体なのだなあ……と言うより、 無理はしていないつもりなのだが、普通にしていることがもう無理なのだね。 「アナバシス」を心の古典とする私は、 人生とは一個の撤退戦である、 をモットーにしているのだが、 最近なおさらにそんな自分の言葉が身に沁みる。 放浪の天才数学者エルデシュは、 人生とは「究極のファシスト」こと、神が敵の負けゲームだと主張していた。 自分が何か間違ったことをすると、神に2点入る。 正しいことをしても、神に1点入る。 この必敗のルールにおいて、神の得点をできるだけ小さくとどめるのが、 人生と言う名のゲームの趣旨なのだ、と。 エルデシュに古典の素養があったとは思わないが、 この思想は「アナバシス」に通じると思う。

いつもの朝食のあと、お弁当を詰めて出勤。 身体をいたわって、流し打ち的に雑用をあれこれ。 昼食はパクチーの香りを漂わせつつ、タイ風炒めものかけ御飯のお弁当。 午後は半分趣味みたいなプログラミング。 夕方退社して、近所のカフェにて一服。 「マクベス夫人症の男」(R.スタウト著/山本博訳/ハヤカワ・ミステリ文庫) を読み、珈琲豆を買って帰る。

帰宅して夕食の支度。 風邪をひきかけなのかちょっと熱っぽいかな、と思って、 身体を温めるべく、 鶏団子入りモツ鍋(辛味噌味)にした。 中華風のつもりだったのだが、パクチー(香菜)のせいか、謎の国籍。 あとは雑炊。食後に林檎を一つ。

2011年12月4日日曜日

新巻鮭のはなし

昨夜、「知恵の七柱」で夜更ししてしまったので、寝坊。 紅茶、ヨーグルト、果物などの軽い朝食。 今朝もわりと暖かい。もう十二月なのだがなあ。 洗濯をしてから、朝風呂に入る。 昼食は肉豆腐、白菜の漬物、生卵とちりめん山椒で伊丹流ねこまんま。 ちょっと寝台に横になったら、また二時間くらい昼寝してしまった。 午後は私的なプロジェクトの考え事の他、 掃除機がけなどの家事のあと、近所のスーパーへ買い物に。

スーパーは、 クリスマスケーキやおせちの受注が始まっていたり、既に年末のムード。 新巻鮭なんてのも売っている。 関西人にはピンと来ないが、東日本では新巻鮭は年末の風物。 贈答品らしいのだが、 あんなの一本もらったらどう食べればいいのだろう……と、 もらったこともないのに毎年悩んでいる。 確か、ある食通の書いたエッセイで、 年末に東京に流通するような新巻鮭は本当の新巻ではないのだ、 本物は北海道ですらほとんど手に入らないのだ、 そしてそれは夢のような絶品で風味絶佳なのだ、というようなことを読んだ記憶があるのだが、 それが誰のエッセイだったか思い出せない。 開高健の「最後の晩餐」か、 青木正児の「酒の肴」なんじゃないかな、と思ったが、 帰宅して家の書庫で調べたら違うようだ。 開高健はやはり鮭についての思い出を語っていたが新巻鮭の話ではなく、 青木正児に唯一、鮭の話が出てくるのは、 「鮭」とは河豚の古名でこれを「サケ」と読むのは俗の誤である、 という箇所。 面白い話だが、これじゃない。 一体、どこで読んだのだったかなあ……

帰宅して、 一番だし二番だしを引いたり、昆布を煮たり、ふりかけを作ったり、 白モツを茹でて洗って茹でて洗ったり。 夕食は生姜焼き、昆布の佃煮、白菜の漬物、豆腐と大根と隠元の味噌汁、御飯。 食後に林檎を一つ。 夜は、あたりさわりのない毒にも薬にもならないミステリ、 「マクベス夫人症の男」(R.スタウト著/山本博訳/ハヤカワ・ミステリ文庫) を読む。

書庫の探索を続けて、新巻鮭問題が解決。 「味覚極楽」(子母澤寛著/中公文庫)だった。 子母澤寛は北海道生まれだということを失念していた。 ちなみに、東京駅長の吉田さんの話の聞書の章である。 新巻鮭とは、まだ生きているような一本選りの鮭に、 普通の塩鮭よりは控えめの塩をして、 新しい塩俵(藁のことか?)に包んで一週間ほど寝かせたものだが、 この俵が二度目ではもうそれは、新巻であって新巻ではない。 北海道でも札幌のような都会では入手が難しいそうで、 本当の新巻鮭は何と言っても石狩、石狩川の川口にある石狩町にしかない。 西紋別や鬼鹿でも相当のものはできるが、やはりいけない、のだそうだ。 しかも石狩物はごく僅かしか獲れないため、 縁故をたどって直接石狩に頼まないと手に入らないのだとか。 子母澤によれば「はらす」(あばら身)を焦げないよう、 とろ火で根気良く焼いたものが、絶品。その皮がまた「すばらしくうまい」。 また、具体的には分からないが「寒塩(かんしょう)びき」なるものがあって、 酒の肴に結構らしい。 また、新巻鮭で濃い茶漬を作って食べるのが、日常第一の珍味、 とのことである。

2011年12月3日土曜日

タイ料理の一日

朝は大雨。気温もそれほど高くない。 珈琲とヨーグルト、果物だけの朝食。 朝風呂に入って、湯船で読書。 昨日、社長室から背取りしてきた、 ゴールドマン・サックスの社史。 昼食は御飯を炊いて、 タイ料理のレシピ本通りに 「ムーパットプリックトゥアラートカーオ」と 「ガオラオ」を作る。 すなわち、豚肉と隠元の炒めものかけ御飯と、屋台風スープである。 劇的に美味しい。私の好みからすれば「ガオラオ」はちょっと塩が強かったので、 ややレシピの調整の必要ありか。

午後は私的な書き物仕事や、経済学関係の読書など。 夕食は「カーオマンガイ」と「ゲーンチューカイチアオ」。 すなわち、チキンライスと、卵焼きのスープ。 これも素晴しい出来栄え。スープに卵焼きとは、 思いがけないアイデアだが、ナンプラーとの相性もよろしく、なかなか結構。 食後のデザートに林檎を一つ。 近所の八百屋で青森のトキを安売りしていたので。 さらに、ロイヤルミルクティ。

思いがけなくも、突然にしてタイ料理の地平が開けた一日であった。 私にはタイ料理の隠れた才能があったのか、と一瞬勘違いしたが、 おそらく誰でも簡単にそれらしく美味しいものが出来るのがタイ料理の特徴なのだろう。 あまり料理に自信はないけれど、 誰かを料理でもてなして感心させたい、と思っている人は、 タイ料理を試す価値があると思う。

2011年12月2日金曜日

猫とホットカーペット

今日はさらに気温が下がったが、まだせいぜい摂氏 3 度。 涼しくて爽やかだ。 猫だって専用ホットカーペットを離れて、 いつものように寝室のドアの前で待っていた。 空腹の方が勝るくらいだから、猫もまだ大して寒くないのだろう。 本当に寒い季節は、引き剥すようにしないとホットカーペットから離れない。 実際、爪を立てて貼り付こうとするので、剥がすとべりべりと音がする。

遅めの朝食のあと、いつもよりちょっとゆっくりしてから、幕張へ出勤。 社員食堂で時間待ちをしながら、計算と考え事。 午後は前CEOが残していった図書と紙資料の整理。 処分する前に、役に立つものがあれば、と秘書の方が声をかけてくれたので。 そのあと、全社ミーティングが夕方まで。

帰宅して夕食の支度。寒いので鶏団子鍋にしよう。 鶏挽肉、豆腐、生姜、葱などを和えて団子を作る。 団子の他の具は小松菜、しめじ、春雨。 美味しいなあ……我ながら。 はるばる幕張往復した私に、よなよなエール。

2011年12月1日木曜日

タイ料理の新大陸

気温が急激に下がって、今日は小雨の降る真冬日。 今年初のコートを着て出勤。 昼食はタイ風のつもり炒めものかけ御飯。 お弁当は冷えてこそ美味しいものという信念を持つ私だが、 これは電子レンジで温め直すのが吉だろう。 適当に作った割に、やたらに美味しい。 どうやら私の料理リパトワに、未開の新大陸発見の予感。

昼休みの散歩のついでに、本当のレシピを確認しよう。 まず、料理本の古書店に行ってみると、 石の擂鉢でスパイスを擂るところから始めるような本格派ばかりで、 それはそれで写真も美しく結構なのだが、参考にはなりそうにない。 次は新刊書店に行ってみると、 意外にもタイ料理のレシピ本が充実していた。 どうやら、ご家庭で気楽にタイ風料理、という需要がかなりあるらしい。 簡単そうな割にぐっとくるレシピ集があったので購入。 ちなみに、 私が「こんな感じ?」と作った豚肉炒めかけ御飯に近い料理 「ムーパットプリックトゥアラートカーオ」 (どこで区切るのかも分からない)のレシピを見ると、 ほとんど私の味つけと同じだった。 違いは、私は生姜も使ったこと、そして砂糖を使わなかったことの二点だけ。 そして、タイ文字って、どうしてこんな変てこりんに可愛いのだろう。 どの文字も@マークみたいだ。

ちょっと遅く退社して、冷たい小雨の中を帰宅。 近所の八百屋に立ち寄り、ふとパクチーの安売りが目に入る。 こんなところにまでパクチーが。来てるな、タイ料理。即購入。 夕食は常夜鍋。あとは蕎麦米を雑炊にして、 大根おろしたっぷりとポン酢で。 食後に紅茶とアップルケーキ。

明日は幕張に出勤。 主な仕事は何故か図書整理、あとは全社ミーティングなので、 今日が週末みたいな気分。 明日の東京は今日以上に冷え込むらしいが、幕張はどうだろう。