2009年5月31日日曜日

週末内省

昨日の午後、近所の鮨屋で握りのつめあわせを買って、新幹線に乗る。 夕方まで、ホテルでゆっくり。 合間にハインラインの「月を売った男」(「デリラと宇宙野郎たち」(矢野徹訳/ハヤカワ文庫)に所収) と「鎮魂歌」(「地球の緑の丘」(同上)に所収)を読んだりしながら、 これからの人生について考え、グランドデザインを見直す。 何故かこういうことは高い所、値段ではなくて物理的に高い所という意味だが、 高い所で下界を見下ろしながら考えた方が良い。 おそらく俯瞰的発想が実際の視界とぴったりくるのだろう。 ブラウン神父が言うには、そうすると魂が墜落する危険があるとのことだが、 私の経験によれば、俯瞰的発想が必要なときには本当に俯瞰した方がいい。 しかし残念ながら、宿泊したのがほとんど平屋みたいなホテルなので、 玉砂利を敷いた庭を見ながら黙考。 少なくとも、魂が墜落する危険はない。 そのあと、夕方から出かけてバーにて軽食。 よこわのカルパッチョと、鱧のキッシュで白ワインを一杯だけ。 その間に外は土砂降りになった。 バーで傘をお借りして、夜はワインの試飲イベントに行く。 イベント終了後、ホテルに戻り、また一人で人生の反省会。

ホテルで目覚めて、部屋で朝食。 ベーコンエッグ、フルーツ類、パン類あれこれにジャムあれこれ、 珈琲とオレンジジュース。 なんとなく敏腕ビジネスマンごっこしてみるかな、と思って、 日経新聞を読みつつ、TV の「サンデープロジェクト」を観ながらの朝食。 いや、敏腕ビジネスマンは Bloomberg とか観るのかな。 私はずっと新聞をとっていないし、TV も映画くらいしか観ないので、 たまにマスコミュニケーションに触れると、荒唐無稽で面白い。 14 時くらいまで、また庭を観ながら人生のレヴューをして、チェックアウト。

夕方、帰宅。大きな荷物が届いていて何だろうと思ったら、 出版社からの C.L.Dodgson (ルイス・キャロル)の文献のコピーだった。 すっかり忘れていたが、話が進んでいたようだ。 数学の問題についてのパンフレットとか、政治の問題についての書簡類の膨大な資料。 まさかこれを全部翻訳するのか、と思ったが、 ドジソン名義のものなので、 この中からキャロル作品と関係の深そうなものを私が選んでよいらしい。 夕食はまたソース焼きそば。どうもソース味が好きなもので。 夜は、N.N.Taleb の "Fooled by Randomness" (翻訳「まぐれ」(N.N.タレブ著/望月衛訳/ダイヤモンド社)) を再読しつつ、また人生設計を内省する。

2009年5月29日金曜日

チェンバロ・マッサージ

8 時起床。雨の日は涼しいし、暗いしで、良く眠れる。 会社の近くの SBUX でカプチーノをテイクアウトして出社。 午前、午後とお仕事。 昼食は焼き餃子の定食。 夕方から会社でのセミナのようなものに出ていたので、 帰宅は 20 時過ぎ。 金曜の夜だけれど今日はおとなしく帰宅して、 野菜炒麺を作って夕食。赤ワインを一杯だけ。 食後に珈琲とチーズケーキ。

仕事の合間の休憩に、 mp3 プレイヤでレオンハルト演奏のチェンバロを聴いたりしている。 イヤフォンでチェンバロの音を聴くと、 何だか頭の中がむずかゆいような気がして、 マッサージ効果があるような、逆に休憩にならないような、変な感じ。

明日土曜の夜はイベントに参加しているので、 更新はかなり遅くなるか、または一日お休みします。

2009年5月28日木曜日

月を売った男/鎮魂歌

8 時起床。珈琲、オレンジジュース、トーストの朝食のあと出勤。 今日は雨模様。気温も一気に下がって、肌寒い。 午前、午後とお仕事あれこれ。 昼食は近所の居酒屋のランチメニュにて、生姜焼き。 昼食のついでに三省堂に行くと、 村上春樹の新刊本の塔が出来ていた。すごいなあ。 思わず見上げてしまった。いつも通りに夕方退社して、雨の中を帰宅。 amazon からハインラインの未来史シリーズが届いていた。 「デリラと宇宙野郎たち (未来史1)」、「地球の緑の丘 (未来史2)」、 「動乱2100 (未来史3)」、 (いずれも R.A.ハインライン著/矢野徹訳/ハヤカワ文庫)。 最近読み終えたブルックス Jr. の「人月の神話」の中に、 ハインラインの中編小説「月を売った男」が長々と引用されていたのに興味を持ったのがきっかけ。 「月を売った男」は「デリラと宇宙野郎たち」に所収されていて、 さらにその後日談にあたる短編「鎮魂曲」が「地球の緑の丘」に所収されている。 この二作が読みたかっただけなのだが、この際、ついでに未来史三巻まとめて買ってしまった。 今週末、ホテルでゆっくり読むことにしよう。

帰宅して洗濯機に洗濯を任せつつ、夕食の支度。 京都のお茶漬け鰻と三葉のざく切りを卵で閉じて御飯にのせ、柳川丼風(?)にしてみた。 山椒が効いて美味しい。 我ながらいいアイデアだった。サン・ヴェランを一杯だけ。 食後しばらくして、オレンジとチェダーのチーズケーキと珈琲。

2009年5月27日水曜日

ル・クルーゼ

昨夜飲んだせいだろう、少し寝坊。 珈琲、オレンジジュース、トーストの朝食のあと出勤。 今日も良い天気だ。そろそろサングラスが必要だなあ。 10 時くらいに出社。 午前、午後とお仕事。昼食はタイカレー屋さんにて。 定時くらいに退社。

帰宅して、夕食の準備。 いつも御飯を炊く土鍋をうっかり洗わずそのままにしていて使えない。 やむなく、ル・クルーゼの鍋で初めて米を炊いてみる。 この鍋は退職の記念品としてもらったのである。 派手なオレンジ色で、けっこう大きい浅目の鍋。 カタログから自分で選んだのだけれど、 こういうのって家族全員分のブイヤベースを作る用とかじゃないかなあ、 と商品が届いて思った。 しかし、こんな高級品をデッドストックしておくわけにはいかないので、 この機会に米を炊いてみた。 まあこんな感じだろう、と適当に作ったわりには上出来だった。 さすがル・クルーゼ。 ビギナーズラックのおかげもあり、白御飯だけで楽しめるくらいの出来だったものの、 今日の昼間あたりから心は親子丼だったので予定通り遂行。 伊丹流の親子丼と、三葉の御澄まし。 サン・ヴェランの白ワインを一杯だけ。 食後に珈琲と、オレンジとチェダーのチーズケーキ。

2009年5月26日火曜日

ソーマキューブ

8 時起床。 珈琲、オレンジジュース、トーストの朝食。 今日はいい天気だ。 とは言え、昨日の教訓を生かして、長袖のシャツを着て出る。 ほぼ定時出社。午前、午後とお仕事。 昼食は近所の定食屋にて鯵フライ。 近所の新刊書店で 「ソーマキューブ」 の亜流のようなものを売っていたので、 そのセットを買って社に戻る。 夜は部署の企画で小さな宴会を近所の蕎麦屋にて。 23 時過ぎに帰宅。

上の Wikipedia 引用の記述によれば、 ソーマキューブの考案者はこれをハイゼンベルグによる量子力学の講義中に思いついたそうだ。 どこがどうとは言えないが、なんだか、いい話だ。

2009年5月25日月曜日

銀の弾はない

8 時過ぎに起床。 昨夜、遅くまでセネカの「人生の短さについて」(茂手木元蔵訳/岩波文庫) を読んでいたせいで、月曜日からちょっと寝坊してしまった。 ところで、人間は昔からちっとも賢くなっていないどころか、 退化しているんじゃないかなあ……

珈琲とクッキーの朝食のあと出勤。 すっかり夏の気持ちで T シャツ一枚で外に出たら、肌寒い。 流石にちょっと気が早過ぎたか。午前、午後とお仕事。 昼食はカレーライスのチェーン店にて。三省堂で、 「人月の神話 [新装版] 〜 狼人間を撃つ銀の弾はない」 (F.P.ブルックス Jr.著/滝沢徹・牧野裕子・宮澤昇訳/ピアソン・エデュケーション) を買って、社に戻る。 ずーっと昔、学部生時代くらいに旧版の旧訳を読んだはずだが、 何度かの引越の間になくなっていたので、 ソフトウェア業界に就職した今こそ、再読のため。 ソフトウェア業界が今から思えば、まるでよちよち歩きだった黎明期に書かれた本なのに (なんと原著初版は 1975 年刊だ)、 ここで指摘されている問題は全く解決されておらず、 相変わらず同じ誤ちが日常的に繰り返されている。 改訂版が駄目だとか、新訳の方(あるいは旧訳の方)が酷いとか、 あれこれ言われる本だが、それも名著ゆえだろう。 どうでもいい本はその種の批判に限って受けないものだ。 昼休みの間にも、ちょっとあちこち拾い読みしていて思ったことには、 昔の人は賢く、教養があったのだなあ、と。 ところで、人間は昔からちっとも賢くなっていないどころか、 退化しているんじゃないかなあ……

定時くらいに退社。 夕食は、オムライス、胡瓜のサラダ。 オムライスと親子丼ばかり作り過ぎのような気もするが、まあいいじゃないの。 赤ワインを一杯だけ。 マルベックという私には初耳の品種が 7 割使われているもの。 食後のデザートは、珈琲とオレンジとチェダーのチーズケーキ。 これからお風呂に入って、湯船で「人月の神話」を読む予定。

明日の夜は会食がありますので、更新はかなり遅くなります。

2009年5月24日日曜日

煙突に落ちる / う巻き

7 時くらいに目が覚めたのだが、二度寝してしまって、9 時起床。 珈琲とクッキーの朝食。 昨夜、就眠儀式として小説を読んでいたら、 人が巨大な煙突の中に落ちたと同時に煙突自体が横に倒れて助かる、という話が出てきた。 これは現実にありうるのだろうか、と思って、午前中はその計算をしていた。 人間と煙突が真面目に相互作用すると考える必要はないので易しい問題だが、 一つ厄介なのは、煙突が倒れる運動、つまり単純な振り子と同等の運動の厳密解が、 初等関数で書けないことだ。 高校の物理で振り子の運動が扱えるのは、 振動の幅 x が小さいときに sin(x) が x 自身にほぼ等しい、 という近似を使うからで、この近似が成立しないと微分方程式が初等的に解けない。 よって、手計算では多分、相当におおざっぱな近似しかできない。 私のいい加減な計算が正しければ、 煙突が地面に衝突するときに人間は地面にほぼ平行に投げ出されるはずで、 煙突の壁と人間の間の強い摩擦があれば多分、助かるだろう……と思う。

昼食は野菜の炒麺。 小一時間ほど食休みの昼寝のあと、午後は読書や、 数学のリハビリのため不等式の練習問題を解いたり、 昼風呂に入ったり。 夕食は御飯を炊いて、 京都のお茶漬け鰻を使った「う巻き」、 同じく京都の小鮎の飴炊きなどと、大葉のおすまし。

う巻きや、小鮎の飴炊き、なんてものはやはり日本酒がいいなあ。 と思っても、私は自宅には日本酒をおいていない。 実は一番好きなお酒なので、身近におかないようにしているのだ。 何にせよ、そういうことってあるよね。

2009年5月23日土曜日

ワナビー

二度寝している内に 10 時近くになっていた。 珈琲とクッキーだけの朝食。 午前中は洗濯、掃除などの家事。 昼食は御飯を炊いて酢飯を作り、 昨日京都のワイン屋から届いたお茶漬け鰻とじゃこ山椒を使って、散らし寿司にする。 サン・ヴェランの白ワインを一杯だけ。 今日は酢飯がなかなか美味しく出来たので、京都の美味が生かされた。 食事のあと、少し食休みの昼寝をしてから、 "The Cauchy-Schwarz Master Class" (J.M.Steel/Cambridge) から不等式の練習問題を解いたり、昼風呂に入ったり。 湯船では「ANSI Common Lisp」(P.グラハム著/ 久野雅樹・須賀哲夫訳/ピアソンエデュケーション)を読む。 あちこち scheme と差はあるが、common lisp もまたよし。

こういうことを書くと馬鹿じゃないの、と思われるかも知れないが、 プログラミング関係の勉強とか仕事をしていると、 自分が毎日どんどん成長しているな、と分かって楽しい。 別に自慢しているわけではなくて、素人が何か始め出したらそういうものなのだ。 一方、数学では、成長しているな、と私が感じることはもうない。 そりゃずっとやってることなのだから、 どんどん知識も技術も身についていくし、人脈も増えるし、要領も良くなるし、 そういう意味での進歩はある。だから、より良い仕事はできていく、 かどうかは分からないが少なくともその可能性はある。 それも楽しく、やりがいのあることだし、それが本当にプロになったということなのだが、 それって誰にとって「生産的」なのだろう、とも思う。 何かを始めたときには、 やってることはせいぜいプロなら馬鹿馬鹿しくてやらないような練習程度のことばかりで、 その意味では全く生産的でもなく、社会の役にも立っていない。ただのワナビーだ。 しかし、どんどんと新しい世界が自分の前に開け、 自分が毎日、より賢く、日々、より強くなっていると実感する楽しさがある。 そこに自分にとってだけの、研究や、仕事や、プロジェクトがうまれる。 ほんとうの、研究、仕事、プロジェクトだ。 しかしそれは、社会にとっては大抵何でもない。 これはジレンマだ。このジレンマが解決されれば、大変なことであろうと思う。

夕食も昼間の散らし寿司の残りだが、 和歌山のしらすと京都のじゃこ山椒をあわせて、 いつもよりやや贅沢な貧乏散らし。 大葉と溶き卵の御澄ましと一緒に。

2009年5月22日金曜日

初夏の蕎麦屋

8 時起床。珈琲、オレンジジュース、クッキー一枚の朝食のあと出勤。 午前、午後とお仕事。 昼食は近所の居酒屋さんのランチメニュ。 18 時過ぎに退社。夕食は蕎麦屋さんにて。 壁のメニュには「茄子の冷やかけ」とか「むぎざる」など、 夏らしいものが並び始めた。私は稚鮎の天ざるにする。 ヱビスの生ビールを飲みながら、 稚鮎、アスパラガス、小玉葱、コーンのかきあげ、また最後に稚鮎。 残しておいた突き出しの蕎麦味噌で十四代を一合だけ。 稚鮎のわたの苦みも、アスパラガスの穂も美味しいが、 味覚がまだまだ子供の私には、あつあつのコーンかきあげが激うまなのですよ。 週末だけの贅沢を満喫して、帰路につく。

2009年5月21日木曜日

フィードバック

8 時起床。珈琲、オレンジジュース、トーストの朝食のあと出勤。 午前、午後とお仕事。昼食は近所の定食屋にて。 定食屋の天井に下がった TV モニタから総理大臣が、 風邪に気をつけろ、でも恐れるな、などと国民に語りかけていて驚いた。 私は平時に生まれ育ったので、 一国の指導者が国民向けに TV から語りかけるのなんて、 南極の氷の下からUFOが見つかった、とか、 謎の工作部隊が上陸して球場が占拠され全観客が人質にとられた、 とか、そういう SF 的な時だけのようなイメージがする。 後に挙げた例は村上龍の小説の筋で、確か、博多ドームが占拠されるのだ。 その危機に際して日本政府が、 実質的な意味も全くなく、実際工作員の思う壺でしかない、 「九州を封鎖して本州から切り離す」という「対策」をとってしまう、 ということが小説のポイントだった。 18 時半くらいに退社。家の近所の本屋で、 珈琲と紅茶の特集の「Pen」を買って帰宅。 夕食には、またスパゲティ・ナポリタンを作った。 パスタを茹でている間に、トマトと胡瓜の簡単なサラダを食べる。 残ったトマトとケチャップを煮つめたもので味つけ。

どんなものでもそうだと思うのだが、 自分で作ったり育てたりしているものは手元にあると、 いくらでも手を入れてしまってきりがない。 自分では良くしているつもりなのだ。 しかし本当ならすぐに、テストしてくれる人、批判してくれる人、 駄目出しをしてくれる人に渡して、 駄目出しと手直しの正のフィードバックに入らなくては、進歩はない。 なかなかそうできないのは、自分の作ったものへの愛着と批判への恐れとの、 負のフィードバックになるのだろう。 正のサイクルは自分の幻想と他人の幻想とのサイクルで、 負のサイクルが自分の幻想と自分の幻想のサイクルであるところが差だ。 想像だけれども、なかなか子離れできない親とか、 親離れできない子とかって、こういうことなんじゃないだろうか?

2009年5月20日水曜日

3D チェス盤

8 時起床。珈琲、オレンジジュース、トーストの朝食のあと出勤。 今日は夏のような陽気だ。 定時出社。午前中は昨日書いたところのバグ取り。 まじめに見直すと何故動いているのか分からないほどダメダメなコード。 午前中は今日中にできるかどうかと思ったくらいだったが、 昼食をとりながら頭を整理したおかげで、午後すぐに直すことができた。 そのあと二時間ばかり中途入社者向けの研修。 また仕事場に戻って、あれこれ教えを乞う。 定時少し過ぎに退社。 昨日、今日と珍しく頭を使ったので疲れてしまった。 まともな料理をする元気がなく、野菜などを刻んで簡単炒麺。 白ワインを一杯だけ。 食後に珈琲と、いつもの抹茶と大納言のチーズケーキ。 ようやく一本食べ終えた。

この 3D チェス盤 の発想はどうして今までなかったのか不思議だ。 これはちょっと欲しいなあ。 面白いフェアリールールが導入できそう。

2009年5月19日火曜日

デバグ

8 時起床。珈琲、オレンジジュース、トーストの朝食のあと出勤。 定時出社。午前、午後とお仕事。 昨日考えていた通り一筆書き調で書いてみたら、いきなりコンパイラを通り、 正しそうに動いた。 うーむ、ひょっとしたら才能あるのかもな私、 と思っていたら、微妙に誤動作している。 こういうバグはなかなか取れないものだ。 良く分からないけど、なぜか概ね動いています状態だ。 憂鬱になって、残りのデバグ作業は明日にまわす。 昼休憩に三省堂で買った、 「ANSI Common Lisp」(P.グラハム著/久野雅樹・須賀哲夫訳/ピアソンエデュケーション) を合間に読んで、心癒されたり。 定時に退社して、新宿へ。 私が大学に勤める前、会社で働いていたとき、 アルバイトをしてくれていた当時の院生の方から連絡があり、 久しぶりに会う。十数年ぶりだ。今は大学に勤めておられるとのこと。 イタリア料理屋にて会食。 23 時少し前に帰宅。

2009年5月18日月曜日

普通の月曜日

8 時起床。珈琲とオレンジジュースとトーストの朝食。 定時に出勤。午前、午後とお仕事。 アルゴリズム的に難しい問題につきあたってしまい、 進展のない一日だった。 うーむ、月曜日からいきなり弱ったなあ。 昼食は近所の定食屋さんにて。 定時過ぎに退社。夕食は昨日の散らし寿司の残りと、卵の御澄まし。 白ワインを一杯だけ。 食後に煎茶と、宇治抹茶と大納言のチーズケーキ。 湯船で考えていると、こうすれば(面倒だけど)できそうだな、 という感じは得たので、明日この線でがんばってみよう。 ところで、論文の掲載決定通知が届いてそれは良かったのだが、 アブストラクトと分野番号が抜けていたので、 夜はその作業の予定。

明日の夜は会食がありそうなので、更新はかなり遅れるかも知れません。

2009年5月17日日曜日

しらす

昨夜ちょっと遅くに、チェスタトンの「知りすぎた男」 を読んでいたら、ついブラウン神父ものにも手が伸びて、 少し夜更かししてしまった。 9 時起床。珈琲、オレンジジュース、トーストの朝食。 今日は曇り空。少し雨も降りそうだ。 午前中はぼうっとしているうちに過ぎて、 昼食に再びサンドウィッチを作る。 午後は買い物などで少し外に出たくらい。 雨にはならなかったが、どんよりと曇って、 生温かく強い風が吹き荒れ、不穏な天候。

夕食は御飯を炊いて、散らし寿司と、茗荷の御澄まし、 白ワインをテイスティンググラスほど。 具は生姜、胡麻、大葉、茗荷以外は、卵とちりめんじゃこと海苔だけの貧乏散らし。 ちりめんじゃこは近所のスーパーで、和歌山の新ものだと宣伝していたもの。 そう言えば、子供の頃、よく食べたなあ。家では「しらす」と言っていたけど。 食後に煎茶で宇治抹茶と大納言のチーズケーキ。 夜は論文の校正など。

2009年5月16日土曜日

サンドウィッチ理論

8 時起床。珈琲、オレンジジュース、トーストの朝食。 今日は曇り空で、気温も肌寒いくらい。 午前中は洗濯などの家事。 午後からたっぷりと昼寝してしまった。涼しいとよく眠れる……。 夕食は夜にちょっと変かな、とは思ったが、 サンドウィッチを作って食べる。 卵、ツナと玉葱、野菜(トマトと胡瓜)、ハムと胡瓜のサンドウィッチ。 パンにはそれぞれ具にあわせて、 バター、マヨネーズ、マスタードなどを組み合わせた。 いつものサンドウィッチのようだが、一味違う。 素材が二倍以上、高価なのである(パンとバター、ソース類は同じ)。 どれくらい味が違うものかなあ、という実験のため。 結果としては、野菜サンドとハムサンドが圧倒的に美味しかった。 私の舌では、他はいつもと大差ない。 マヨネーズかケチャップがかかっていれば何でも美味しい私にも、 野菜とハムの質の差は大きかった。 残念ながらこの二つには、 刑事コロンボがワイン屋さんに説教されていたように、 値段の高いものが美味しい、という困ったセオリーが成立していると思われる。 この教訓としては、安いサンドウィッチを買って食べることになった時には、 ハムと野菜を避けるのが良いかも知れない。 さて、夜は大納言と宇治抹茶のチーズケーキでも食べながら、 TV で「ダヴィンチ・コード」を観よう。

2009年5月15日金曜日

syntax sugar

8 時起床。どうも毎朝、寝起きが良くない。 珈琲、オレンジジュース、トーストの朝食のあと出勤。 SBUX でカプチーノをテイクアウトして、定時に出社。 昼食は近所の居酒屋のランチメニュで石川風カツカレー。 午前、午後とお仕事。 正直に言うと、私はマニュアルを見ないと、 C 言語での「関数へのポインタを返す関数」の宣言も怪しい。 プロは寝ていても書けるものらしいのだが、 私はコンパイラに数度怒られてからどうやらこれで良いらしい、 という感じになって、でも念のためにマニュアルで確認すると、 それでも許すことになっているが(糖衣構文というやつだ)、 厳密には間違っている、ということだったりする。 もちろんそれくらいは何でもなくって、 整数をもらって、整数をもらって整数を返す関数へのポインタを返す、 関数へのポインタとして整数をキャストする、 とかいうこともあるのかも知れないのだが、 そんなことをこんな風に書かざるを得ないのは何かが間違っているような気もする。

夕方、定時に退社。近所の蕎麦屋にて夕食。 今日は店が空いていたので、ゆっくりできた。 二色天盛りで、ヱビスの生ビールを一杯。 今日の変わり蕎麦は新茶切り。緑が爽やかだ。 海老、獅子唐、小茄子、穴子の天麩羅。 蕎麦の後は、焼き味噌で十四代を一合だけ。 帰宅して、珈琲と、大納言と抹茶のチーズケーキ。

2009年5月14日木曜日

チャンドラーのジレンマ

8 時過ぎに起床。朝食は珈琲、オレンジジュース、トースト。 10 時近くに出勤。 午前、午後とお仕事。 天才プログラマ K さんにコードレヴューをしてもらったり。 昼食は近所の定食屋にて。 18 時過ぎに退社。夕食は五目炒飯。 普段は卵と長葱だけのシンプルなものが多いのだが、 今日はかなり贅沢にしてみた。 白ワインを一杯だけ。 食後に珈琲と、オレンジとチェダーのチーズケーキ。 夜は読書など。 「プログラマーのジレンマ」(S.ローゼンバーグ著/伊豆原弓訳/日経BP社)。

「プログラマーのジレンマ」は、 PIM(個人情報管理ツール) 「チャンドラー」 開発の三年間に密着取材したノンフィクション。 スケジュール帳、カレンダ、メイルなどを統合したソフトウェアで、 オープンソースによって開発される、というニュースが発表されたとき、 「これだ」と思ったのは私だけではあるまい。 天才プログラマたちが集結し、 開発スタイルもいかにも冴えた感じで、期待は高まった。 しかし正直に言って、未だに……(以下、略)。 とりあえず、「チャンドラー」を知っている人は少ないと思う。 いくら優れたプログラマを集めても、いくら豊富な資金があっても、 ソフトウェア開発というものは全く変わらないのだなあ、 としみじみする、ドキュメンタリー。 プロは読むと過去の、または今のプロジェクトの悲惨な経験を思い出して、 胃が痛くなるかも知れないので、むしろ、 ソフトってどんな風に作られてるんだろう、 という興味のある一般読者にむいているかも。

2009年5月13日水曜日

USB メモリ

8 時起床。珈琲とオレンジジュース、トーストの朝食。 9 時半の定時に 10 分くらい遅れてしまった。 先日、論文のレフェリーリポートが届いたところなので、 午前中は自宅からノートPCを持ち込んで論文の改訂などしていると、 同僚から、外から PC を持ち込んではいけないよ、と注意された。 最近は情報漏洩の防止が一つのイシューで、色々とルールが厳しくなっている。 例えば、USB メモリの使用も禁止されているし、 私の PC なんか指紋認証しないとログオンできない。 携帯電話に Linux が載り、携帯音楽プレイヤの容量が数十ギガもあり、 ネットワークがこんなに発達した今では、 やる気(?)さえあれば簡単に持ち出し可能だろうが、 おそらく悪意からの持ち出しではなくて、 うっかり作業ファイルを社外に移動して紛失する危険を封じているのだろう。 何せ、女王陛下のスパイ機関 MI6 の職員すら、 生の機密情報入り USB メモリの入ったハンドバッグをバスに置き忘れるのだ ("SC Magazine" より)。 昼食は近所の居酒屋のランチ。18 時過ぎに退社。 帰宅して、またもやオムライスを作る。赤ワインを一杯。

2009年5月12日火曜日

肩に手をまわす猫

8 時起床。やはり昨夜の飲み過ぎ食べ過ぎで少々辛い。 朝食は珈琲とオレンジジュースだけにして出勤。 午前、午後とお仕事。合間に不等式の練習問題を解いたり。 昼食は近所のタイカレー屋さんにて。 18 時過ぎに退社。 スーパーでコーヒーの紙フィルタとキャットフードを買い、 本屋で「レタス・フライ」(森博嗣著/講談社文庫)を買って帰る。

帰宅して、さあ親子丼を作ろうかな、 と思ったら、丁度米が切れている。 もう今朝から、夜は親子丼を食べるぞ、という気持になっていたので、 やむなく再度外出してスーパーに米を買いに行く。 途中で、ブロック塀の上で連れの猫の肩に手(前足)をまわしている猫を見た。 人間が肩に手をまわしているのと丁度同じようにそうして、 二匹で並んでじっと道路を見下ろしているのだ。 猫の体格からして、そういうことは出来そうにないのだが、 どう見ても肩に手をまわしている。猫だけに撫で肩だったが、肩は肩だろう。 奇妙な風景だな、と思いながら通り過ぎた。 米を買って帰宅し、土鍋で御飯を炊く。 さて、丁度、伊丹流の親子丼が出来ました。 最近、三度続けて作ったので、流石に上手になった。 しかも、良い家庭料理がしばしばそうであるように、 絶対に失敗しそうにないレシピだ。 白ワインを一杯だけ注ぐ。

京橋にて

8 時起床。珈琲とオレンジジュースとクロワサンの朝食。 朝のあれこれのあと出勤。10 時頃に出社。 段々遅くなってきたが、これでも周囲では一番早いくらい。 午前、午後といつものお仕事。 ちょっとまじめにテストプログラムを書いてみたら、 いくらでもエラー処理の足りないところが出てきて切りがない。 昼食は、カレーライスのチェーン店にて。 18 時過ぎに退社。 ネットワークインフラ屋の N さんと会食のため、京橋に行く。

関西人の私にとって京橋と言えば大阪の京橋なのだが、 東京にも京橋がある。 銀座と日本橋の間、と言えば随分と華やかな印象だが、 両方の地域とはちょっと違ってくぐもった印象がある。 駅前で待ち合わせをして、京橋駅近くのイタリアンへ。 スプマンテで乾杯してから、 セロリのポタージュに豚肉を詰めたシュー、 魚介類のサラダ仕立て、 季節がそろそろ終わりのアスパラガスのトランペット茸ソースに砂肝添え、 蕗の薹のスフレオムレツ、 ローマ風本式のカルボナーラ、 蝦夷鹿とフォワグラのパイ包みのベリーと生姜のソース、 最後にデザートとエスプレソなど。 その間に白ワインを一杯ずつと、赤ワインを一本空けて、 随分と食べ過ぎに飲み過ぎた。 アスパラガスの料理が絶品だったのと、 ローマ式のカルボナーラの胡椒の風味が素晴しかった。 さらに締めのつもりで、近所の蕎麦屋兼居酒屋みたいなところに行き、 せいろ蕎麦。 帰宅は 24 時くらいになってしまった。 明日の朝が辛そうだなあ……。

2009年5月10日日曜日

母の日の思想

9 時起床。良く寝たような寝なかったような。珈琲とクロワサンの朝食。 今日も良い天気だ。気温は 28 度くらいまで上がるらしい。 午前中は先週の反省と来週の予定などをたてて、 不等式の練習問題をクローゼットの扉で解いたり。 昼食はナポリタン。今回はどこまで手抜きのレシピでできるかの挑戦。 10 分で作れる、という目標は達成したが、 味はそれなりだった。かなり工夫が必要そうだ。 午後は食休みがてら、寝床で「知りすぎた男」(G.K.チェスタトン著/井伊順彦訳/論創社) から短編を一つ読む。いつの間にか小一時間寝ていた。 その後は、数学を考えるための準備の準備、くらいの作業。 次の秋あたりにある研究会のオーガナイザから、 ありがたいことに講演を依頼していただいたので、 半年くらいかけてぼちぼち準備しようとの試み。 夕方になってスーパーに食材を買いに行く。 夕食は御飯を炊いて酢飯を作り、鯵の叩き丼。三葉の御澄まし。食後に煎茶を一杯。

母の日なので実家に電話して、2 分ほど話す。 私は親族とはかなり疎遠で、両親や妹ですら一年にほぼ一度しか会わないし、 二度、三度くらいしか話もしない。 世の中には、親兄弟とずっと毎日一緒に暮らし続けている人から、 絶縁に近い人まで色々いるわけだが、 表面的な仲の良さや距離感とはまた別に、親との関係は本質的に難しい問題を孕んでいる。 イエスですら故郷では奇跡を起こせなかったように、 または、故郷で母や兄弟が近付いたときに、 「わたしの母、わたしの兄弟とはだれか」と退けたように、 究極的には、各人の存在や信じることと、親や親族とは本質的に対立するものだ。 何をしようが母親からすれば、偉そうなこと言ってもあなたは私から生まれてきて、 ちっちゃな猿みたいだったのを私が大きくしてやったのよ、 あなたは自分のものみたいに偉そうにふるまってるけど、 あれもこれも私とお父さんのものじゃないの、と言うに過ぎなくて、 そう言われてぐうの音もでないのも、そういう身も蓋もないことを言ったり、 思ったりしてしまうのも、それが人間というものだ、と言うしかない。 故郷で、ましてや親や兄弟や幼馴染の前で、奇跡を起こせる人はいないのである。 千年に一度現れるかどうか、というくらいの天才でもそうだったのだから、仕方ない。 こういう本質的なところは時々真面目に深く考えた方がいいと思うのだが、 それもまた私の場合は一年に一回くらいだ。

明日の夜は会食の約束がありますので、更新はかなり遅くなります。

2009年5月9日土曜日

髪を切る

7 時くらいに目が覚めた。今日は良い天気のようだ。 寝床でしばらく書き物をして起床。 珈琲、オレンジジュース、クロワサンの朝食。 午前中は洗濯、掃除、家計簿つけなど。 昼食はチーズあれこれのスパゲティ、白ワインを一杯だけ。 食休みに寝床で横になって、 「メグレと若い女の死」(G.シムノン著/北村良三訳/ハヤカワミステリ 1188) の最後のあたりを読む。読了。しみじみした。

そのまま少し昼寝をしてから、近所に髪を切りに行く。天気も絶好、 店の中にも初夏の風が吹き込んで爽やかだ。 かなり鬱陶しく伸びていたので、ずいぶんさっぱりした。 近所の本屋で、「グラン・ヴァカンス (廃園の天使 I)」(飛浩隆著/ハヤカワ文庫) と、雑誌二冊を買って帰宅。 夕食までは、「ユダヤ警官同盟」(M.シェイボン著/黒原敏行訳/新潮文庫) の下巻の残りを読む。読了。面白かった。 思いがけない形でチェスプロブレムがからんでいて、意表を突かれた。 もっと早く気付いても良さそうではあったが。

夕食は、豚肉とピーマンで青椒肉絲風の炒麺を作った。 赤ワインを一杯だけ。 最近、しょっちゅう炒麺を作っているのは、 近所のスーパーで売っている中華麺が安くて美味しいから。 さっと炒めるだけで食べられるのも便利。 三玉セットなので、一度買うと三回食べざるを得ないのが難点だが。 食後に珈琲と、オレンジとチェダーのチーズケーキ。 夜は「複雑な世界、単純な法則」(M.ブキャナン著/阪本芳久訳/草思社) の残りを読む。読了。 小さなエピソードあれこれは面白いが、 この本の本質的な内容はA4用紙一枚にまとめられそう。 勿論、そうしたら誰も買ってくれないだろうけど。 このようなことは科学啓蒙書のほとんど宿命ではある。 しかし、滅多にないことではあるが、 優れた啓蒙書や入門書というものはあって、 それらはほとんど要約も圧縮もできない。

2009年5月8日金曜日

ベルギービール屋

寝床で 30 分ほど書き物をして、8 時に起床。 珈琲、オレンジジュース、クロワサンの朝食。 今日は少しゆっくりと出て、10 時くらいに出社。 午前、午後とまったりとお仕事。 昼食はタイカレー屋さんにて、チキンカレー。 18 時過ぎにいつものように誰よりも早く退社。

いつもの蕎麦屋に行ってみると、金曜の夕方だけに満席。 がっかり。雨も散らついているし、 どうするかなあ、と少し考えたあと、 すぐ近くのベルギービール屋に行く。 二階の立ち飲みスペースで、 今日の樽生のグリゼット・ブロンシュを一杯と、 瓶詰めのモワネット・ブロンドを一杯。 食事はキッシュと、シュークルート、鶏レバのパテ。 シュークルートはソーセージ、ベーコン、じゃが芋、人参を煮込んだ上に、 どっさりと酢キャベツが盛られていて、こうでなくちゃね、という感じで美味しかった。 キッシュは前の京都の住まいの近所のバーの方が美味しいが、 まあタイプが違うので、これはこれでいい。 こちらはより素朴で、ぺちゃんと平ぺったい感じ。 以前に自分で作ってみたときのキッシュに似ている。 どうやら最近の四月まで、羊料理のフェアをやっていたようだ。 もう終了していて残念。 小一時間ほど過してから、まだ小雨が降っているので地下鉄で帰る。

2009年5月7日木曜日

マルコ伝とヨブ記

昨日、あまりの眠さに 22 時くらいに寝てしまったので、 一旦 4 時に目が覚めた。二度寝したような、 しなかったような感じで 8 時起床。珈琲だけの朝食をとり、出勤。 SBUX でシナモンをふったカプチーノをテイクアウトし、ほぼ定時に出社。 午前、午後とまだ連休モードでまったり。 仕事をしたような、しなかったような。 昼食は近所の居酒屋のランチメニューで、海鮮チリ。 今日も誰よりも早く定時退社。 スーパーで食材などを買って帰宅。

夕食は、スーパーで割引していた豚肉のステーキ。 吉本隆明のマルコ伝についての講演をイヤフォンで聴きながら焼いていたのだが、 やはり料理は音を聞かないとうまくタイミングがとれない。 ところで、吉本隆明の講演の録音集を買ったのは昨年のことだったのだが、 その中で、私が一番面白いと思い、また何度も聴いてしまうのは、 マルコ伝についての講演と、ヨブ記についての講演だ。 膨大なデータ量なのでけっこうなお値段だったものの、 この二つだけで、元は取れた気がする。 つけあわせにベビーポテトなどと、全粒粉のパンを三切れほど。 赤ワインを一杯だけ。食後に珈琲と、オレンジとチェダーのチーズケーキ。

2009年5月6日水曜日

部屋と朝食と私

8 時起床。ぼーっと窓の外、雨に濡れる新緑を見ていると、 美女が部屋まで、新聞と朝食を持ってきてくれた。 ポットに入った珈琲、オレンジジュース、ベーコンエッグに焼きトマトのつけあわせ、 果物類あれこれと、パン類あれこれと、ジャム類のあれこれ。 朝からきりっとしたスーツを着た彼女は柔らかに微笑みながら、 何か足りないものはないか、新聞は日経で良かったのか、 などと尋ねてから、私を一人残して部屋を出ていった。

つまり、ルームサーヴィスである。 少なくともルームサーヴィスの朝食を持ってくる方は男性スタッフにしてもらえないだろうか。 この年になってようやく、ずうずうしく寝間着のままで迎え入れられるようになったが、 いまだに少し照れ臭い。 ついでに言えば、最近多い女性のポーターも全員男性にして欲しい。 荷物を持ってもらい難いから。 朝風呂に入って、湯船で読書。 「ユダヤ警官同盟」(M.シェイボン著/黒原敏行訳/新潮文庫)。 正午頃、チェックアウト。 連休企画、「ホテルで一人のんびりしてみよう」終了。 昼食は車内でおむすび三つ。 車中の読書は「ユダヤ警官同盟」。

午後に帰宅して、またお風呂に入る。 湯船の読書は「複雑な世界、単純な法則」(M.ブキャナン著/ 阪本芳久訳/草思社)。 夕食には野菜炒麺を作った。赤ワインを一杯だけ。 グラスに残ったワインで、食後にチーズを少し。

2009年5月5日火曜日

複雑な世界

8 時起床。珈琲とオレンジジュース、胡瓜のサンドウィッチの朝食。 午前中は読書でのんびり。 「複雑な世界、単純な法則」(M.ブキャナン著/阪本芳久訳/草思社)、 「メグレと若い女の死」(G.シムノン/北村良三訳/ハヤカワ・ミステリ 1188)など。 昼食は簡単炒飯。 午後も同じような感じ。 こんなことをしているうちに、連休もあと一日。 一応、唯一連休らしいイベントとして、今夜は会食の予定。 したがって、これは予約更新です。

2009年5月4日月曜日

ナポリタン

8 時起床。珈琲とオレンジジュース、胡瓜のサンドウィッチの朝食。 家計簿つけなどの家事をしてから、朝風呂に入る。 湯船の読書は「複雑な世界、単純な法則」(M.ブキャナン著/阪本芳久訳/草思社)。 本質的には特に新しい知見はなかったが、雑多なエピソード集としては面白い。 昼食は昔の喫茶店風スパゲティ・ナポリタンでスパークリングを一杯。 オムライス用に作った、 トマトのすりおろしとケチャップを混ぜて煮つめたもので味つけした。 こんな美味しいスパゲティは久しぶりに食べた、というくらいの大成功。 ビギナーズラックだろうか。 それとも結局のところ、私の舌はお子様に出来ている、 という可能性は高い。 豊かに生まれ育った人々の前で自分の貧乏話をするのはなかなか楽しい経験ではある。 私が子供の頃の「美味」の思い出と言うと、例えば、 キャベツの千切りを炒めたものにケチャップとソースをかけたものだ。 あれは美味しかったなあ。

午後は少し昼寝のあと、数学とかプログラミングなどについてなど、 あれこれ大まかな方針を考えていた。そうしていると、 ちょっと具体的なこともしたくなって、 "The Cauchy-Schwarz Master Class" から練習問題を解いてみたり、 Gauche の対話モードを使って Scheme で「フロッピーキューブ」のシミュレートをしてみたり。 Scheme の細かい文法をすっかり忘れていて驚いた。 ほんの二ヶ月ほど前まで SICP を読んですっかり Scheme 気分になっていたのに、 こんなにすぐに忘れるとは、年をとるって恐しいね(笑)。

夕食は御飯を炊いて、また伊丹流の親子丼。大量の三葉の使い方を他に思いつかなくて。 白ワインを一杯。ドメーヌ・ポテル、ブルゴーニュ・シャルドネ、 ヴィエイユ・ヴィーニュ (2007). 食後に珈琲。

2009年5月3日日曜日

メグレ警部のパリ / 再度オムライス

8 時起床。胡瓜のサンドウィッチと珈琲の朝食。 寝床で読書をしたり、朝風呂に入ったり。 湯船ではまたクラウド関連本を読んだ。 今のところ、技術的でないものの中で一番面白かったのは、 「クラウド化する世界」(N.G.カー著/村上彩訳/翔泳社)だ。 クラウドより、インタネットそのものに関する批評と言う感じで、そこが鋭い。 スパゲティ・アラビアータ。スパークリングを一杯だけ。

午後は昼寝をしたり、寝台で読書をしたり。 「メグレと無愛想な刑事」(G.シムノン著/新庄嘉章訳/ハヤカワ・ミステリ 370)。 世界で最も有名な架空の刑事、と言えば、当然「メグレ警部」はベスト3には入りそうだ。 ところが書店に行ってみても、メグレものは置いていない。 実際、ほとんど品切ればかりで手に入らない。日本では名前だけが有名で、 読んだことのある人があまりいないのではないか。 私は「フレンチミステリは日本で根拠なく不遇説」を唱えるものだが、 その実例の一つだと思う。 この本はメグレものの短編集。題名を見るだけでも、 「世界一ねばった客」、「誰も哀れな男を殺しはしない」など、 メグレものらしい詩情を感じる。シムノンは詩人だ。 事件の謎を解くと言うよりも、常に何か一つ、この不可解な世界の小さな謎を解く。 なぜ子供が嘘をつくのか。なぜ老人は子供に意地悪なのか。 なぜいつも不運な人間がいるのか。 何でもないフランスの街角の風景や庶民の風俗の、控えめな描写もいい。 「翌朝、パリは毎年春に三、四回しかめぐつて来ないような — 春の方で譲歩してくれるときだけなのだが — うららかな日に恵まれた。 冷たいジュースの味をみるときのように、 他のことはなにもしないでのんびりと楽しまなければならないような、 また子供のころの思い出にある、本当の春の日に恵まれた…… (中略)……窓の手摺りにいる猫。歩道にねそべつた犬。 革のエプロンを当てて、入口に立つている靴屋。 走つて行く緑と黄のバス」(「世界一ねばつた客」より)。 何十冊もあるメグレものの翻訳がどうしてほとんど手に入らなくなっているのか、 本当に疑問だ。

夕食は、オムライスに再度挑戦。やっぱり、マッシュルームがなくちゃね。 今日は材料も万端だったのだが、野菜の大きさの都合でつい、 チキンライスを沢山作り過ぎてしまった。 結局、一人でオムライスとチキランイスを食べた。

2009年5月2日土曜日

伊丹流の親子丼

7 時半起床。半時間ほど書き物をして、起き出す。珈琲とパンを二切れ。 午前中は洗濯、掃除機がけ、家計簿つけなどの家事と、その合間に読書。 昼食は御飯を炊いて、親子丼(伊丹十三流)。 一ヶ月間、無事にお勤めしたお祝いだ、と思って、昼間からスパークリング。 白か赤にしようかとちょっと迷ったが、 このスパークリングは少し赤っぽくて丁度良かった。

そのエッセイからして、伊丹十三が料理に一家言あったことは確かで、 特に卵料理にうるさかったようだ。 (とは言え私が思うに、彼は食通でもグルマンでもなかった。) 親子丼については、玉葱を絶対に入れてはいけない、 というのが主張で、代わりに三葉と焼きのりを使うのだと言う。 エッセイだけでは詳しいレシピが分からないのだが、 「NHKきょうの料理」が伊丹十三の料理特集をしたことがあり、 私はそのレシピのページを保存してある (伊丹流の親子丼、かに玉、ねこまんま、だし巻き卵)。 そのときは既に伊丹亡きあとだったので、宮本信子さんに話をききつつ、 レシピは伊丹監督の「タンポポ」でフードコーディネイタをした小川聖子さんによる、 という企画だった。

午後も読書などで、のんびり過す。 夕方、お風呂に入り、湯上がりにスパークリングを一杯と、 チーズと蜂蜜でパンを少し。夕食は野菜炒麺、赤ワインを一杯だけ。 ドメーヌ・ティボー・リジェ・ベレールのブルゴーニュ・ルージュ、グラン・シャイヨ (2006).

昨日のパズルの解答。 Aさんは一つ目のケーキを3対1の比に切り分け、 Bさんが選択権を一つ目と二つ目のどちらで行使しようが、 結果はAさんが1と4分の1個、Bさんが4分の3個を得ることになる。 もし、Aさんが一つ目のケーキを上の比率より不公平に切ると、 Bさんはここで選択権を使って大きい方をとれば、既に4分の3個より大きい。 逆に、Aさんが一つ目のケーキを上の比率より公平に切ると、 Bさんは一回目では選択権をパスし、小さい方で我慢しておく。 小さい方とは言え、4分の1よりは大きいことに注意せよ。 そして二回目で選択権を行使すれば、2分の1より大きい方を取れるので、 やはり合計で4分の3個以上を得られる。

2009年5月1日金曜日

ケーキ・パズル

今日からは定時にこだわらず最適な働き方を見つけて行こう、 と思っていたのだが、つい習慣で 9 時半に出社。 午前、午後と軽めにお仕事。 昼食はタイカレー屋さんでプレーンとグリーンの二色カレー。 今日もわりと仕事がはかどったので、17 時過ぎに退社。 新刊書店を見てから、いつもの蕎麦屋へ。 変わり蕎麦は新茶切りとのことで、 これは二色蕎麦にせねばと思ったのだが、売り切れ。やむなく、天ざる。 今週も良く働いたなあ、とヱビスの生ビール。 日も高いうちから飲む冷たいビールは美味しい。労働者の喜びを満喫。 海老、小茄子、獅子唐、穴子の天麩羅。 蕎麦のあとは、蕎麦味噌で「十四代」一合をゆっくり飲んでから帰る。 帰宅してからの仕上げ(?)に、 全粒粉のパンを薄切りにしてチーズと蜂蜜を添え、 スパークリング(ドメーヌ・サン・ミッシェル、ブラン・ド・ノワール)を一杯だけ飲む。

食いしん坊の二人、Aさん、Bさんが一つのケーキを前にしている。 このケーキを包丁で二つに切って公平に分けたい、どうすればよいか、 というパズルがある。解答はこうである。 まずAさんがケーキを二つに切る。 そしてBさんがそのどちらか好きな方を選ぶのだ。 Aさんは公平にケーキを切らざるを得ないし、 そのことに不平を言うことはできない。 なぜなら、二つに分けたケーキから選ぶのはBさんなので、 自分は大きくない方を取ることになるし、 切り分けるのは自分自身だからだ。 一方、Bさんも自分が大きな方を選べるのだから、 Aさんの切り方に不平を言うことはできない。 このパズルの教訓は二つあると思う。 第一に、一つと思われている手続を二つ以上に分けると思いもよらぬ効果がうまれうる。 第二に、「選択権」(オプション)の意味と価値は見逃されがちだが、実は大きい。

上のパズルの上級編。私は D.E.Shasha によって知った。 同じく食いしん坊の二人、AさんとBさんの前に今度は (同じ大きさの)ケーキが二つある。 ケーキを切る担当はAさんで、 Bさんは切り分けたケーキの大きい方を選べるが、 その選択権を行使できるのは一回だけとする。 つまり、こういうことだ。 Aさんが一つ目のケーキを二つに切る。 どう切るかはAさんの戦略次第である。 Bさんはここで選択権を行使して、大きい方を選んでもよいし、 パスしてもよい。 パスした場合はAさんが大きい方を取って、 Bさんは小さい方になる。 しかし、次にAさんが二つ目のケーキを切るとき、 Bさんは一つ目で留保した選択権を今、行使して、大きい方を取れる。 もちろんAさんはこのことを想定して、二つ目のケーキの切り方を考えるだろう。 一つ目のケーキでBさんが選択権を行使した場合には、二つ目ではAさんが大きい方を選ぶ。 実際、Aさんはいくらでも自分の分を大きく切るだろう。 では問題。両者がベストを尽すとすると、どういうことになるだろうか?